大きな疾病と診断されると、返済を免除する医療保障付きの住宅ローンを商品化する動きが銀行界で広がっている。
みずほ銀行と住友信託銀行は7月から、「がん、脳卒中、急性心筋梗塞(こうそく)の3大疾病保障付き住宅ローン」の取り扱いを開始する。住宅ローン獲得をめぐる競争が激しくなる中、銀行にとって医療保障付住宅ローンは“標準商品”になり始めている。
みずほ銀、住友信託の商品とも、借入金額は1億円以内で、借入金利は通常の住宅ローン金利に0・3%が上乗せされる。借り入れ時の年齢は、みずほ銀が45歳以上、住友信託は50歳以上にそれぞれ設定した。みずほ銀は第一生命保険、住友信託は住友生命保険とそれぞれ組んだ。
医療保障付き住宅ローンが注目を集めたきっかけは、三井住友銀行が昨年10月から始めた「3大疾病保障付き住宅ローン」。それまでも地方銀行が医療保障付き住宅ローンを手掛けていたが、100%の保障が付いた商品は初めてだった。
三井住友銀によると、今年3月末までに約500件、貸出残高が1000億円に達し、同期間中の住宅ローン申し込みの約13%を占めるヒット商品になった。
三菱東京UFJ銀行も3月から、3大疾病に加えて、糖尿病や肝硬変など4つの生活習慣病を加えた「7大疾病保障付き」の住宅ローンの取り扱いを開始している。
金融機関の住宅ローンは契約者が死亡した場合、残ったローンは団体信用生命保険から給付金が支払われ、返済が免除される。
だが、日本人の死亡原因の約6割に上る3大疾病にかかった場合、長期入院で働けなくなってもローンを返済し続けなければならない。このため、重い疾病に対し返済を免除する医療保障付きローンが人気を呼んでいるようだ。