【中国】カネボウ化粧品 敏感肌用化粧品ブランド 中国人専用投入へ

カネボウ化粧品は今秋にも、中国で販売している敏感肌用の化粧品ブランド「フリープラス」で中国人の肌に合わせた専用商品を投入する計画だ。現在は日本人向け商品を輸出しているが、近く日本の生産ラインに中国人向け商品のラインを新設し、中国市場のラインアップを広げる。同時に日本から美容部員を出張ベースで派遣し、店頭の販売員の対面販売の教育も指導する。
 「フリープラス」は昨年12月からドラッグストアでの販売を開始。現在上海、北京の合計23店にコーナーを出店しており、今年中に130店で展開する計画。中国人女性は乾燥肌に悩む人が多く、保湿効果のニーズが高いほか、美白や加齢防止効果も人気があるという。
 カネボウは2000年に上海に化粧品工場を新設したのを機に、現地商品などを見直し、中国人専用の新ブランド「AQUA」を百貨店を中心に展開している。昨年12月に日本で生産する商品を中国でも販売できる輸出入権と卸売販売権を持つ販売子会社「佳麗宝化粧品(中国)」を設立し、日本で人気のフリープラスを輸出、ドラッグストアでの販売を開始した。
 中国ではスキンケア商品市場が拡大し、百貨店だけでなく、ドラッグストアの販路が注目されているのに着目した。ドラッグストアでの販売の割合は従来はわずか1%だったが、10年には10%に拡大するとみられている。
 フリープラスは、肌への刺激成分をなくし、6種の和漢植物エキス配合でうるおいのある肌を実現するスキンケアで、日本でもドラッグストアでの販売が伸びている。
 一方、花王は1月末にカネボウ化粧品を子会社化しており、3月に花王中国研究開発センター(上海市)を竣工(しゆんこう)。中国人家庭向け生理用品、洗剤などの家庭用品に加えて「花王ソフィーナ」など化粧品の研究開発も進める計画でカネボウ化粧品向けの研究開発との相乗効果も図る計画で、中国向けの商品開発などを強化する。
 05年の中国美容業界の年間売上高は約2000億元(約2兆9000億円)で前年比約20%増に達した。このうち化粧品市場についてみると、04年には、03年同期比で約12%増の850億元(1兆2000億円)に成長、08年まで年率10%以上で成長すると試算されている。中でも輸入品を含め外資ブランドが売り上げの約68%を占め、圧倒的な存在感を示しているのが特徴だ。
 先発する資生堂が中国市場向けブランド「オプレ」を中心に08年度末までに販売店網を約5000店に拡大する方針。コーセーも中国市場向けに開発した高級ブランド「アヴニール」などで出店攻勢をかけているほか、昨年6月に輸入権を持つ販売子会社を上海に設立し、中国事業を強化。欧米勢では仏ロレアルが現地ブランドの買収や研究開発体制を強化し、トップブランドの資生堂を追撃している。
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 ■中国女性は心理的効果重視 北京の学会で発表
 「北京や上海在住の中国人女性は好きなスキンケア化粧品を使う際、安らぎや快活、爽快(そうかい)を感じている」-。カネボウ化粧品は、中国人女性が化粧品を選ぶ際、心理的な効果を重視しているとの研究成果をまとめ、このほど北京で開催された化粧品学会「中国化粧品学術検討会」で発表した。
 同調査は乳液を使った際の感情を快活、爽快、充実、安らぎなどの「ポジティブ」な感情と、恥かしい、堅苦しいなどの「ネガティブ」な感情の35項目で分析した。
 北京・上海ともに乳液を使用した際に、その製品が「好き」との回答者には「ポジティブ」の回答が多く、「嫌い」との回答者は「ネガティブ」の回答が多かった。
 「ポジティブ」の感情の中でも「安らぎ」と「快活」がもっとも高く「優越」「充実」がこれに続き「使い心地や香りを重視している」(征矢智美研究本部研究員)と分析している。
 同調査は百貨店で化粧品を購入した実績がある20~40代の中国人女性316人を対象に、家庭で実際に乳液を使ってもらい、アンケートやグループ面談などを通じて聞き取り調査した。
 事前のアンケート調査でも「化粧品をつけた感触や香りでリラックスすること」を期待しているとの回答が上海で85%、北京で73%にのぼっており、アンケート調査を裏付けた格好だ。カネボウ化粧品では研究成果を今後の中国向けの商品開発に生かしたい考え。
 同学会は中国の香料精化粧品工業会が2年に1回開催。中国側は外資の技術導入に意欲的で、学会には中国企業や資生堂、コーセー、仏ロレアルなどが参加し、研究発表は84件だった。学会は化粧品の素材や皮膚のメカニズムなど技術研究成果の発表が多く、化粧品と中国人女性の心理的な分析は初めてだという。

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