石油元売り最大手の新日本石油は28日、7月出荷分のガソリンなど石油製品の卸価格について、6月に比べ実質で最大7円程度の大幅な値上げを実施する方針を明らかにした。
原油価格の高騰による調達コストの上昇分を卸価格に転嫁できない状況が続き、石油精製・販売部門が赤字に陥っているため。
特約店のガソリンスタンドに対し、昨年1月以降の卸価格の値上げの未達分を上乗せするよう求めていく。
最大手が価格転嫁の方針を打ち出したことで、他の元売り各社が追随するのは必至。夏休みの行楽シーズンを前に、レギュラーで1リットル当たり136円と約15年ぶりの高値水準にあるガソリン価格がさらに上昇するのは避けられない情勢だ。
新日石では、昨年1月から今年3月までの間にトータルで1リットル当たり22・9円の卸価格の値上げを実施したが、実際の店頭価格は16・1円しか値上がりしておらず、差額の6・8円が未達となっていた。4~6月にも卸価格を2・8円値上げしたが、同様に未達が出ている。この結果、石油精製・販売部門は4、5月の2カ月連続で単月赤字になった。
7月出荷分については、調達コストが前月比0・9円上昇したが、価格交渉では、0・9円に加え、これまでの未達分の上乗せを強く求めていく。特に、新日石が100%出資する子会社の直営スタンド約600カ所については、昨年1月以降のコスト上昇分をすべて転嫁した卸価格で出荷する。
スタンドによって未達分は異なるが、これまで卸価格が安かったスタンドの場合は、最大で7円程度の値上げとなり、そのまま店頭価格に反映される可能性もある。
一方、出光興産、昭和シェル石油、ジャパンエナジーの元売り3社は7月出荷分を前月比0・5円値上げすることを決めている。
ただ、新日石と同様にこれまでの未達分があり、採算は大幅に悪化しており、最大手に追随し、価格転嫁の動きを強めるとみられている。