富士重 ボルボ車の販売撤退 ヤナセが32年ぶり参入

富士重工業は29日、スウェーデンの乗用車ブランド「ボルボ」の販売事業を年内で中止すると発表した。ボルボの日本総代理であるピー・エー・ジー・インポート(東京都港区)に販売権を返上し、直営ディーラー9社、27拠点での販売を取りやめる。これに伴い、輸入車販売大手のヤナセ(同)が、富士重のボルボディーラーのうち7社、15拠点を譲り受け、ボルボ車の販売を8月1日から開始する。ヤナセがボルボ車の販売を行うのは1974年以来32年ぶり。
 富士重は、国内販売が17カ月連続で前年同月実績を割り込むなど厳しい状況にあり、スバル車の販売に経営資源を集中させる。
 一方、ヤナセは、8月1日に全額出資のボルボ車販売新会社「ヤナセ スカンジナビア モーターズ」を資本金9000万円で設立する。富士重のディーラー買収額については今後、詰める。ヤナセの古市宏幸社長は「ボルボを品ぞろえに加えることで、顧客を増やしていきたい」としている。
 輸入車販売大手のヤナセがボルボ車販売に乗り出すことで、ボルボ側では国内販売数を将来は2005年比48・7%増の2万台に引き上げる計画だ。
 富士重は、88年にボルボの販売を開始。ピークの96年には4000台を販売したが、新型車の欠如などから05年には2599台に縮小していた。また、スバルブランドの国内販売が低迷するなかでは、自社ブランドの販売特化が不可欠と判断した。富士重はボルボディーラーだった12拠点をスバル販売店に変更する。
 国内の輸入車販売をめぐっては、スズキが米ゼネラル・モーターズ(GM)傘下のシボレー車の販売の中止を検討しているほか、同じくGM傘下の独オペルが日本市場の販売から年内で撤退するなど、事業の見直しが相次いでいる。

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