【中国】ネットビレッジ 安徽省で携帯ソフト開発 サービス拠点設立
携帯電話向けネットサービス開発会社のネットビレッジ(東京都渋谷区)は、安徽(あんき)省合肥市に携帯サービスのソフト開発会社を設立した。情報システムやサービスのソフト開発はオフショア開発(開発委託)と呼ばれ、人件費など開発コストが安い中国に委託移管するケースが増えている。
一方で北京、上海、大連などは人件費が上昇傾向にあり、ネットビレッジは人件費が安く、技術者教育に力を入れる安徽省を選択した。日本企業が安徽省にソフト開発拠点を設立するのは初めてで、今後はオフショア拠点を内陸部に設置する企業が増えそうだ。
従来、携帯サービス向けソフト開発は日本で行い、昨年から上海の子会社「上海網村信息技術」で試験的に受託開発を行ったところ、受託ニーズが予想以上に高く、新会社を設立し、本格展開を図ることにした。
日本企業からの携帯ソフト開発を受託するほか、中国で携帯向けコンテンツを配信したい日系企業の携帯向けソフトの中国語化、米国や韓国など海外からの受託も目指す。
新会社は「合肥網村信息技術」。資本金は300万元(約4350万円)で、ネットビレッジが全額出資した。董事長(会長)にはネットビレッジの三浦浩之社長が、総経理(社長)には、上海の子会社で実績を積み、日中の商習慣を熟知する安徽省出身の江紅氏が就任した。画面上で動画を素早く立ち上げるソフト「Java」「BREW」などのソフトにも対応する。
新会社は合肥市の国家重点開発区内のビルにオフィスを開設。数十人の開発人員でスタートし、今年度中に約100人に増員する計画。現在約20社ほどと交渉中で、年内に50社の日本企業と委託契約を結ぶ計画だ。
安徽省の合肥市は04年11月に国家科学技術の新型試験市に指定され、近年ハイテク研究開発や教育に力を入れている。中国科学技術大学をはじめ安徽大学、合肥工業大学など教育機関が多いことから、技術者を確保できると判断した。
ネットビレッジは、04年6月に設立した上海子会社を通じて、中国最大手の携帯向けのコンテンツ配信会社「空中網」などとの提携をてこに、日本企業の携帯向けコンテンツ(情報の内容)やオンラインゲームの中国への仲介を行っており、新会社の設立を機に、コンテンツ会社の開発からサービス開始まで中国展開をパッケージで提供する狙いもある。
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【用語解説】中国のオフショア開発市場
野村総合研究所の調査によると、中国のオフショア開発市場規模は、情報システム開発、携帯電話機、携帯電話用コンテンツ、IT(情報技術)サービスを含め04年で約3000億円にのぼる。その半分に相当する1580億円が日本企業向けと試算し、08年には日本向けが現在の4倍にあたる6940億円に増えると予測している。
中国でのオフショア開発は現在、日本に比べて約3分の1程度のコストで同レベルのソフト開発が可能とされ、年率2けた台の伸び率で成長している。
急成長しているオフショア開発だが、中国側に日本と中国の商習慣やプロジェクト管理できる管理職がいないと、納期の遅れや商品回収につながり、コストメリットを受けられない懸念もある。