米国がワクチン承認 子宮頸がん予防に朗報

若い女性を中心に急増している子宮頸(けい)がんの予防薬をめぐり、海外から相次いで朗報が飛び込んできた。日本でも臨床試験、承認申請が行われる予定だ。
 医療用医薬品大手の米メルクは8日(米現地時間)、開発中の子宮頸がん予防ワクチン「GARDASIL(ガーダシル)」が米食品医薬品局(FDA)の新薬の承認を得たと発表した。
 同ワクチンは米国では初。ガーダシルの承認は世界ではメキシコに次いで2番目。影響力の大きな米国での認証により、世界各国での臨床試験、承認手続きが加速しそうだ。日本では今年7~9月から臨床試験が始まる予定で、承認申請は数年後になる。
 子宮頸がんのほとんどは、「ヒトパピローマウイルス(HPV)」によって引き起こされ、がんの中でも特異なタイプ。健康な状態でワクチンを接種すれば、がん予防が可能になる。米国では数万円で接種ができる。
 ワクチンは、HPVの中でも、特に主原因とされる16型と18型などを対象に、体内に抗体をつくり、抵抗力を発揮する。今回使用が認められたのは9~26歳の女性。メルクの臨床試験によると、ワクチンを接種すれば16型と18型は100%予防可能としている。
 HPVには複数の型があるが、16型と18型で、同がん発症原因の約70%を占めるといわれる。
 一方、医療用医薬品大手の英グラクソ・スミスクラインは、独自開発中の子宮頸がん予防ワクチンの臨床試験で、HPVの16型と18型ウイルスに対し、26~55歳の女性に100%の抗体反応を得られることを確認した。
 グラクソは、先行して欧州で今年3月に新薬の承認申請手続きを行っており、2、3年内には実用化する見通しだ。米国では06年内に承認申請を行う予定。日本では今春から臨床試験を始めており、承認申請は2~3年後となる見通し。
 今回の成果は、米アトランタで開催された米国臨床腫瘍(しゅよう)学会の研究発表会で公表した。
 試験はドイツとポーランドで、666人の女性を対象に実施。ワクチンの最初の接種から7~12カ月後の時点で、調査した女性グループ全員に、子宮頸がん発症の最大の原因とされるHPVの16型と18型に対する抗体反応を確認した。
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【用語解説】子宮頸がん
 女性特有の臓器である子宮に発症するがんには2種類ある。胎児が育つ内部にできるのが「子宮体がん」、子宮の入り口にできるのが「子宮頸がん」。子宮頸がんは、特に最近では20~30歳代の若い女性に急増している。性交渉時などに体外から入るウイルスが原因とされている。