ドイツ医薬品・化学大手メルクは、市場を通じてシエーリングの発行済み株式20.7%を取得した。シエーリングに対しては、医薬品大手バイエルが165億ユーロ(208億ドル)での買収提案を行っている。
メルクの行動についてアナリストの間では、バイエルによるシエーリングの買収阻止以上の狙いがあるとの観測も出ている。
バイエルがシエーリング買収を成立させるためには、14日午前零時までに75%を取得する必要がある。9日にはメルクによる株取得に対抗する形になり、約23%を取得した。結果、9日時点でのバイエルの持ち株比率は60%強とみられ、75%達成が危うい状況とみられている。
ラインラント・プファルツ州立銀行のアナリスト、ジルケ・シュテゲマン氏は「バイエルの買収が失敗するか、メルクとバイエルの間で何らかの合意が成立するかのどちらかだろう」と述べた。
メルクはシエーリングに買収提示していたが、バイエルがより高い買収額を示したことから3月に買収合戦から撤退した。最近のシエーリング株買い増しの動機については沈黙を保っており、12日もメルク広報担当者はコメントを差し控えた。