川崎重工業は14日、電池駆動を取り入れた次世代の路面電車「SWIMO(スイモ)」の実用化にめどをつけ、8月に兵庫工場(神戸市兵庫区)で走行試験を開始すると発表した。充電池を搭載することで、架線がない場所でも走行できる。電池で走行する電車は、JR関連の研究所でも取り組んでいるが、商用化はされていない。
走行試験では、既存車両に同社が開発した大容量の充電が可能なニッケル水素電池「ギガセル」を搭載して各種性能確認を行う。その後、2007年に実験車両を製造する計画だ。ギガセルは、同社の太陽光発電システムの一環として、発電電力を蓄積する充電池として商用化しており、今回は車載用として開発した。
同電池を搭載することで、架線のない非電化区間でも10キロ以上運行できるため、新路線の開設や路線延長が容易にできるほか、変電所数を削減することも可能となる。
このほか、ブレーキをかけた際のエネルギーを電池に蓄え、発車時のモーター駆動や車内空調などの補助電源として有効に活用できる。
また、スイモの車体には、「超低床」構造によるバリアフリー対応も取り入れる。通常、床下にある装置類を屋根上に搭載することで客室の床は全面が平坦(へいたん)となり、さまざまなシート配列が可能となる。すでに車台の開発を進めており、基本設計を完了した。
車両の全長は15メートルで、定員は63人。床高さは出入り口部で33センチ、客室部で36センチとする。
同社は8月の走行試験以降、路面電車を運行している自治体などに呼びかけるとともに、海外展開も検討し、商用化を目指していく。