川崎重工が新工場、ボーイング新型旅客機の前胴体など製造

川崎重工業(東京都港区)が愛知県弥富市に建設していた、米ボーイングと共同開発中の次世代中型旅客機「B787ドリームライナー」の前部胴体などを製造する新工場が10日、完成した。B787製造ではすでに富士重工業が半田市で中央翼の生産を開始。三菱重工業の名古屋市の新工場も近く完成の予定。
 新工場は、約170億円かけて航空機製造拠点の名古屋第1工場内に建設。延べ床面積約2万600平方メートルで従業員は100人。B787の前部胴体、主脚格納部、主翼固定後縁を製造する。6月から試験操業を始めており、8月にも本格稼働する。当面は月産1機分の体制だが、最大で月産7機分の能力を持つ。カーボン素材の複合材を32層に積層したあとに高温高圧で焼き固める、直径9メートルの世界最大級のオートクレーブ(複合材硬化炉)を持ち、複合材部品の加工から前部胴体の組み立てまでを一貫生産できる効率的な製造ラインを整えた。
 10日の完成式で川崎重工の大橋忠晴社長は、「万全のサポート体制で、ボーイング、全日空、日本航空などカスタマーの期待に応えたい」と力説した。
 787は、エンジン開発では川重と三菱重工が英ロールス・ロイスと、石川島播磨重工業などが米ゼネラル・エレクトリック(GE)と提携。複合材では東レが、タイヤではブリヂストンが供給先となるほか、厨房(ちゅうぼう)設備や化粧室など多数の部品で日本企業が製造を受注している。
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【用語解説】ボーイング787型旅客機 
 米ボーイングが2008年の運航開始を目標に開発中の次世代中型旅客機(座席数200~250)。愛称は「787ドリームライナー」。在来機「767」の外観を踏襲しながらも、燃費を15~20%改善する高効率運航を目指す。豪カンタス航空の115機を筆頭に、米ノースウエスト航空、エア・カナダなどから合計約350機を受注。全日空が50機、日本航空も25機を発注している。

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