【中国】JFEと三井物産 シリコンマンガン輸出 内蒙古で生産開始へ
JFEスチールと三井物産は10日、内蒙古自治区のオルドス電力冶金(やきん)との合弁会社が来月中旬からシリコマンガンの生産を開始し、主に日本向けに輸出すると発表した。日本電工も年内に遼寧省の合弁会社を通じてシリコマンガンの生産を開始する計画で、日本に比べて電力コストが安い中国への生産移転や安定供給確保が進みそうだ。
シリコマンガンは、マンガンとケイ素を含んだ合金で溶鉱炉で銑鉄を作る際に、鉄鋼の強度を向上させると同時に鉄から酸素を取り除く脱酸剤としての効果がある。
JFEスチールグループは年間約8万トンのシリコマンガンを中国を中心に海外から輸入していたが、近年、中国国内の鉄鋼向け需要が高まり価格が上昇していることから、生産工場への出資を通じて安定供給を図ることにした。生産分は主にJFEスチール向けに輸入するが、中国国内にも販売する。
オルドスグループは古くから三井物産とカシミヤ原料の日本向け供給で関係が深い。オルドスは経営多角化の一環と中央政府が国策として推進する西部大開発を背景に、内蒙古自治区・棋磐井地区の石炭の採掘権を取得すると同時に豊富な石炭を利用した石炭火力発電所の建設認可を取得。安価な電力料金を活用した合金鉄生産プロジェクトに着手した。三井物産はすでにフェロシリコンもオルドスから輸入しており、シリコマンガンの輸入はこれに続く第2弾。
合弁会社「内蒙古オルドスEJMマンガン合金」は04年8月に設立。し、資本金は1500万ドル(約17億2500万円)でオルドスが51・0%、JFEスチールが24・5%、三井物産が24・5%を出資した。生産能力は年間7万5000トンで、早期に2期生産で7万5000トンを増産する計画。このほか、日本電工も遼寧省にシリコマンガンの工場を設立中。年内にも年産5万トン規模で生産を開始し、新日本製鉄など日本の鉄鋼メーカー向けに納入する計画。合弁生産会社は04年8月に設立した「錦州日電鉄合金」(遼寧省錦州市)で、錦州鉄合金の既存工場に隣接する形で新工場を建設している。増資後の資本金8500万元(約12億3250万円)のうち、日本電工が70%、豊田通商が25・2%、錦州鉄合金が4・8%を出資した。日本電工は従来日本で生産していたが、電力コストが安い中国に生産を移管する計画だ。