五輪招致 東京都Vs福岡市一騎打ち 「8000億円事業」の攻防
2016年夏季五輪の招致を目指す東京都と福岡市は30日、五輪の開催概要計画書をそれぞれ日本オリンピック委員会(JOC)に提出した。ともに大会運営費、施設整備費を合わせて約8000億円を地元に投下する計画で、国内候補地をめぐる一騎打ちの火ぶたが切られた。
福岡市の試算によると、五輪は同市だけでも1兆2000億円の経済効果があるビッグプロジェクト。それだけに、8月30日の国内候補地決定までの2カ月間、両都市の真夏の戦いはいやがうえにも熱くなりそうだ。
「世界一コンパクトな五輪」がコンセプトの東京都は臨海副都心を中心に、福岡市も博多湾に面した地域に競技会場を集中的に設ける。新設はオリンピックスタジアムなどで東京が2カ所、福岡は7カ所にとどめた。
既存施設の活用で事業費のスリム化も狙ったが、ともに大会運営費は約2900億円、施設整備費が約4900億円。
両都市とも民間資金の活用などで負担軽減を図るが、施設整備費だけでも負担額は東京都が453億円。福岡市は970億円に達し、地元の一部には財政悪化を懸念する声もある。
計画ではともに、IT(情報技術)やロボットなど日本の先進技術の積極活用をうたっており、五輪が開かれれば、日本の技術力を世界にアピールする場にもなりそうだ。
計画書提出後、東京・新宿の東京都庁で記者会見した石原慎太郎知事は、「JOCや各競技団体が正当に評価すれば東京に決まると確信している」と国内候補に自信をみせた。
今後は、8月30日にJOC役員と各競技団体代表55人の選定委員会が無記名投票で候補地を選ぶ。07年7月に国際オリンピック委員会(IOC)に立候補申請し、09年のIOC総会で16年の開催都市が選定される。
海外からは米国ニューヨーク、ブラジル・リオデジャネイロ、インド・ニューデリーなどが立候補するとみられている。