新日本石油は、2005年度に石油精製部門から出る産業・一般廃棄物をリサイクルし、埋め立てなどによる最終処分の割合を1%未満に抑える「ゼロエミッション」を達成した。07年度を目標に廃棄物の再資源化などに取り組んできたが、2年前倒しで達成した。精製部門のゼロエミッションは石油業界では初めてという。
同社では、子会社の新日本石油精製が全国7カ所の製油所でガソリンなど石油製品の精製を行っている。原油の精製量は1日当たり約122万バレル。05年度は、約15万トンの廃棄物が発生したのに対し、最終処分量が841万トンで最終処分率は0・6%となり、1%を切った。6年前の99年(11%)に比べると、10分の1以下のレベルまで低下している。
廃棄物の内訳は、精製に使う工業用水を浄化する際に出る汚泥が約6万トン。ハイオクガソリンの製造に使用した廃棄硫酸が約4万トン。石油の燃焼過程で発生する排出ガス中のダストが約1万トン。脱硫に使用した使用済みの触媒が約6000トン。
汚泥については、脱水・乾燥処理し減量化を図った上で、セメント原料として再利用している。特に、根岸製油所(横浜市磯子区)では、1999年に汚泥乾燥機を建設し、自前での処理を始め、処分量削減に大きく貢献した。
廃棄硫酸は、処理会社で使用可能な硫酸に再生。排出ガスのダストは、電気集塵(しゅうじん)機で回収した上で、セメント原料として再利用する。使用済み触媒は、触媒に含まれているバナジウムやモリブデンなどの貴重金属を取り出し、処理会社が再び触媒などに使用している。
新日石では、05~07年度の3カ年の中期環境経営計画を策定。まず廃棄物の多い精製部門でのゼロエミッションを目指していたが、計画初年度で達成した。また、本社部門のほか、新日本石油化学などグループ16社でも、10年度を目標に取り組んでいるが、07年度には3年前倒しで達成できるとしている。