エクソンなど欧米企業 露ロスネフチに出資検討 未開発油田権益の獲得狙う

露経済紙ヴェドモスチは、欧米企業が14日に株式を公開する露国営石油最大手ロスネフチへの出資を検討していると報じた。エネルギー権益の獲得が狙いとみられる。ロスネフチは、ロシア政府が政治的な思惑で解体したとされる民間石油大手、ユコスの主力事業を傘下に収めたことで国際的な批判を浴びているが、エネルギー需給が逼迫(ひっぱく)する中で、資源大国ロシアとの結びつきを強めようとする動きが広がり始めた。
 報道によると、ロスネフチへの出資を検討しているのは、米メジャー(国際石油資本)のエクソンモービル、シェブロンのほか、欧州メジャーの英BP、英蘭系ロイヤル・ダッチ・シェル、さらに伊炭化水素公社(ENI)など。ただ、英紙フィナンシャル・タイムズによると、BPは仮に出資に応じる場合も出資額を小幅にとどめる見通しという。
 欧米以外の企業では、すでにインドのインド石油天然ガス公社(ONGC)、中国の中国石油化工が出資方針を固めているとみられている。海外エネルギー企業からの出資受け入れについて、米紙ウォールストリート・ジャーナルはロシア政府が上限を2%にとどめるとの見通しを示した。
 これまで欧米企業は、ロスネフチへの出資には慎重な姿勢を取っていた。ロスネフチはプーチン政権と対立し、事実上解体されたユコスの主力生産子会社を吸収した。出資に応じれば、ユコス解体で資本の論理を踏みにじったプーチン政権の行動を是認することになるからだ。
 また、ロスネフチは同社の資産総額を、生産量ではロシア最大の民間企業、ルクオイルより高く見積もり、株式公開で多額の資金を調達する計画だが、ユコスの事業をめぐる係争が続いており、出資をすれば多額の含み損を抱えるリスクもある。
 出資を通じてロスネフチとの距離を縮めておくことは、ロシアの未開発油田権益の獲得競争で有利になることは間違いない。逆に出資に応じなければ、ロシア国内の資源獲得競争からはじき出されかねないという危機感も海外企業の間に台頭しつつあるようだ。
 ロスネフチは同国の石油生産量で3位。14日に予定しているロンドン、モスクワの両取引所での新規株式公開(IPO)で発行済株式の13~20%を売却。最大120億ドル(1兆3680億円)を調達し、昨年、国営天然ガス最大手ガスプロムを買収した際に借り入れた約75億ドル(約8700億円)の返済などに充てる。

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