欧州の格安航空会社に打撃 相次ぐ増税で運賃倍増 仏では貧困国支援税がスタート

欧州で航空会社への課税強化の動きが広がっている。欧州議会は今月4日、欧州域内の航空会社に、航空機のCO2(2酸化炭素)排出量に応じた特別税を2010年前後に導入することを決めた。1日からは一部の国で貧困国の救済を目的とした“貧困国支援税”の導入も始まっており、格安航空会社は運賃が倍増しかねない情勢だ。
 ▼4年後に施行
 英紙タイムズによると、欧州議会は欧州連合(EU)加盟25カ国間を運航する航空機に対し、CO2排出量に応じた新税を導入する法案を賛成多数で可決した。法案は欧州の行政機関である欧州委員会との調整を経て、08年にも施行される見込みだ。
 新税は旅客運賃に上乗せし、欧州域内が目的地の場合、乗客からそれぞれ約20ポンド(約4000円)を徴収する内容だ。
 航空機が排出するCO2は地上で排出されるCO2に比べ数倍の温暖化効果があるといわれる。欧州域内の航空旅客は2020年までに倍増する見込みで、早急な対応が必要と判断した。
 ▼最高40ユーロ
 一方、貧困国支援を目的とした新税は、今月1日に導入したフランスに続き、近くノルウェーやルクセンブルクなどでスタートする。海外路線の乗客に課税し、税収をアフリカなど貧困国のエイズ対策に当てる仕組みだ。
 フランスでは欧州内を移動するエコノミークラスで約1ユーロ(約147円)、ビジネスクラスで10ユーロ(約1470円)をそれぞれ運賃に上乗せする。欧州以外が目的地の上乗せ額は最大40ユーロ(約5880円)となる。
 欧州では現在、アイルランドのライアン・エアーや、英イージージェットなど多くの格安航空会社が運航している。
 イージージェットの場合、ロンドン-仏ボルドー間は大人片道30ポンド(約6000円)という格安運賃もあり、こうした路線に2つの新税が課された場合、運賃が倍以上になる可能性もある。
 欧州では、海外旅行者の急増が続いているが、燃料費の高騰や競争激化などで市場環境は良好とはいえないだけに、増税が航空各社に与える影響を心配する声も出ている。

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