双日ケミカル ドロマイト鉱山に出資 日系企業で初 安定供給へ

双日の化学品子会社、双日ケミカル(東京都港区)は、鉄鋼生産の副原料などに利用されるドロマイトの安定供給のため安徽省の鉱山会社に資本参加する。JFEミネラルがセブ島でドロマイト鉱山を操業しているが、中国のドロマイト鉱山に日本企業が出資するのは初めて。
 中国の貿易会社、シーティービー・シンハイ(北京市)と共同で、開発済みのドロマイト鉱山を持つ安徽宏日鉱業を共同で買収する。双日ケミカルは発行済み株式の35%分を約28万5000ドル(約3300万円)で取得し、残りの65%をシーティービー・シンハイとその子会社のワイダーフェイスインターナショナルインベストメントが出資する。
 中国政府は中国の炭鉱や鉱山での事故を重視、安全対策と環境面での管理がずさんな鉱山に営業停止を命じるなど厳しく対応している。双日は経営に参画することで、安全や環境対策を徹底し、鉄鋼やガラスメーカー向けに安定供給を図るのが狙いだ。
 ドロマイトは、鉄鋼やガラス生産の際に使われる副原料で、高炉などでコークス(蒸し焼きにした石炭)に含まれる不純物を取り除いたり、スラグ(副産物)をでやすくする効果がある。
 双日は従来、酸化マグネシウム(MgO)の純度が高く品質が安定している安徽宏日鉱業からドロマイトを日本向けに輸出していた。
 同鉱山は品質の高いガラスメーカー向けなど多様な用途を開拓できるのが特徴で、鉱山への出資を通じて、品質管理、輸送、販売までの一貫サービスを実現する。
 安徽宏日鉱業のドロマイト鉱山の推定埋蔵量は440万トンで、現在の生産量は年間約20万トン。早期に30万トンのフル稼働体制とし、経営効率も高める。
 日本向けのドロマイトは年間230万トンから240万トンと試算され、このうち約半分が中国で、このほかフィリピン、タイ、韓国で採掘されている。双日は日本の鉄鋼メーカー向けに加えて中国に進出する日系ガラスメーカー向けの販路も拡大し、3年後に15億円を売り上げる計画。

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