<郵政民営化>新会社は「ゆうちょ銀行」「かんぽ生命保険」

07年10月の郵政民営化で発足する郵政新会社の経営計画の概要が22日、明らかになった。郵便貯金銀行の名称は「ゆうちょ銀行」とし、資本金を6兆~7兆円とする。業界最大手の三菱東京UFJ銀行の自己資本並みの手厚い資本金を確保し、個人・企業向け融資や海外での資金運用への本格進出に備える。郵便保険会社は「かんぽ生命保険」とし、資本金は業界最大手の日本生命保険の自己資本に匹敵する1兆円程度。11年をメドとする銀行、保険両社の株式上場に向け、財務基盤を整える。
 民営化後の経営計画は4事業会社の持ち株会社となる日本郵政(西川善文社長)が今月末までに政府に提出。郵政民営化委員会(田中直毅委員長)による審査や総務相の認可を経て、正式決定される。
 収益面では、ゆうちょ銀とかんぽ生保に、全国2万4000郵便局を運営する郵便局会社と、手紙や小包を扱う郵便事業会社を加えた4社の連結ベースで年間8000億円程度の当期(最終)利益を見込んでいる。
 ゆうちょ銀とかんぽ生保は、株式上場を経て、政府が保有する両社の株式売却を加速。金融界の「民業圧迫批判」を踏まえ、国の関与をなくす完全民営化の時期を当初想定の17年から大幅に前倒しする青写真を描く。
 その代わりに、ゆうちょ銀は政府に対し、住宅ローンなど個人向け融資や小規模事業者を中心とした企業向け融資、遺言信託など信託銀行業務への早期参入を求める方針。かんぽ生保は、がん・医療保険など第3分野や変額年金の開発・販売の早期解禁を求める。また、簡易保険の保険金限度額(現在1000万円)の段階的な引き上げも要請する。
 一方、郵便局会社は地方自治体の各種証明書発行の受託や、民間損害保険会社との提携による自動車・火災保険の窓口販売事業を新たな収益源と位置付けたほか、東京、大阪など都心の郵便局の再開発など不動産事業への進出も計画している。また、郵便事業会社は大企業など大口顧客向けの営業体制を強化するとともに、中国などアジアを中心とした国際物流業務を育成する。

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