【中国】MMA恵州工場完成 三菱レイヨン 生産力世界3位

三菱レイヨンは、広東省恵州市の大亜湾経済技術開発区・石油化学センターに、プラスチックの一つである透明MMA(メチルメタアクリレート)の年産9万トン設備を完成させ、試運転に入った。8月中にも操業を開始し、当初年産7万トンでスタートする予定だ。投資額は約100億円。100%子会社の恵菱化成が運営する。
 同センターでは、シェルが現地企業との合弁で中海シェル南海石油化学を設立し、エチレン年産80万トン設備を建設。ブリヂストンも年産5万トンの合成ゴムの代表品種、SBR(スチレン・ブタジェン・ラバー)設備やタイヤ工場を建設中だ。今回、このセンターに三菱レイヨンも参加した。
 三菱レイヨンは現在、江蘇省の蘇州市でMMAを原料とし、自動車の塗料用などに使われる高級エステルを年8000トン、南通市でPMMA(メタクリル樹脂)のペレット、寧波市でPMMAシートなど計6万トンを生産しているが、恵州市の工場が完成したことでMMAからの一貫生産体制を確立することになる。
 恵州工場のMMA原料であるイソブチレンはシェルから供給を受ける。三菱レイヨンは日本国内にMMA年産21万7000トン、タイに9万トン設備を持ち、恵州と合わせて39万7000トン(世界第3位)の能力となる。
 中国では、クラレ、旭化成などがMMA加工品の生産を行っているが、モノマー(樹脂原料)の生産は日本企業としては三菱レイヨンが初めてとなる。
 三菱レイヨンでは「MMAは環境に優しい透明樹脂として、需要が増えている。IT分野や自動車用塗料などがとくに大きい。また恵州は港が大きいため、メタノールなどの原料や製品の出し入れに有利」と新工場に期待を寄せている。
 大亜湾経済技術開発区は広州国際空港まで130キロ、恵州空港まで36キロと利便性も高く、住友金属、住友電装、三洋電機などが参加している。恵州市内のホンダ、トヨタ系自動車部品メーカーなどとあわせて、一大産業集積地へと発展しそうだ。

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