九州を地盤とする紳士服チェーンのフタタに、TOB(株式公開買い付け)を伴う経営統合を提案したAOKIホールディングスの青木拡憲社長は15日、東京・表参道で運営する「アニヴェルセル表参道」内で会見し、「敵対的なTOBはしない」と述べ、フタタがAOKIの提案を拒否した場合は統合を断念する考えを表明した。
フタタをめぐっては、フタタの筆頭株主のコナカも資本・業務提携の強化を申し入れている。
青木社長は「現在の提案がベスト。フタタには経営効率の向上というメリットがある」とし、1株700円としたTOB価格も変更しないと強調。過去に行ったトリイやゴトーを再建した成果を例に挙げ、コナカの提案より高い利益を会社や顧客にもたらすことができると訴えた。
フタタの二田孝文社長は14日に会見し、コナカとAOKIの提案を比較・検討した上で、18日までに回答する方針を打ち出している。
これに対し青木社長は、フタタ創業者の二田義松相談役との「40年来の友情」を挙げ、TOB成功に自信をみせたが、フタタがコナカとの提携強化を選択した場合は、「あとは『頑張ってください』とエールを送る」とし、強硬路線はとらない姿勢を示した。
AOKIは、経営統合を通じ仕入れの共通化や流通網の整備、フタタの不採算店舗の業態転換などを推進。これによりフタタの営業利益率が飛躍的に高まるとの試算を公表した。
青木社長は、フタタの不採算店舗をカラオケ店やネットカフェなどに業態転換し、雇用を維持する考えを明らかにし、「経営統合を行っても完全雇用を維持し、役員も全員続投させる」と述べた。