WSJ-ボーイング、C17型輸送機製造プログラム縮小へ=関係筋
米ボーイング(NYSE:BA)は18日にも、C17型輸送機の製造プログラムの段階的縮小に向けた第一歩を踏み出す方針だ。関係筋が明らかにした。国防総省からの新規受注の確約をとれず、部品メーカー各社への金銭的保証の拡大を避けるためだという。
C17製造プログラムは、国防総省が年間約30億ドルの予算をつけた、同社にとって最大級のプロジェクト。同社は、2008年まで製造を継続するだけの受注は確保している。だが部品の多くは使用する数カ月前までに発注する必要があるため、一部の部品メーカーに生産ラインを止めるよう要請することを避けるには、18日までに追加受注を確保する必要があるとボーイングは最近明らかにしていた。
土壇場での追加受注がなければ、同社は18日、C17向け部品メーカー各社に生産を中止するよう伝えるとみられる。
国防総省が、180機を超えるC17を購入するとの期待をボーイングに抱かせなかったのは、防衛予算抑制の厳しさを示している。
連邦議会と国防総省が将来の防衛予算で同型機を追加発注し、ボーイングが生産ラインを再開させるという可能性もある。だが生産を一時的に中断すれば、現在の政府の購入価格から値上げせざるを得なくなる。現在の価格は、年間15機のペースで生産することを前提としており、1機約2億ドル。ボーイングが最近証券取引委員会(SEC)に提出した書類によると、政府との契約には生産ライン停止の費用が含まれている。
業界幹部と政府高官によると、ボーイングは、部品供給を持続させるために、昨年から少なくとも9000万ドルを充てている。だが新規受注は目標の22機をまだ10機下回っており、同社は、これ以上費用をかけないことを決断した。同社のC17プログラムマネジャーであるデーブ・ボーマン氏は、部品確保のために支出した金額を明らかにしなかったが、「社内で承認された額の上限に達した」と述べた。
C17は、イラクで広く称賛された主力機で、このプロジェクト向けに5500人が働く同社カリフォルニア州ロングビーチ工場にとって最も重要な機種だった。同社によると、下請け企業も含め約2万5000人がC17製造にかかわっているという。同州などの州議会議員は、こうした人々の救済を求め始めている。