途上国の生産者を保護するため適正価格で仕入れる「フェアトレード」製品の取り扱いが、英小売業界で急増している。消費者の間で認知度が向上し、支持する動きが強まってきたためで、対象製品の市場は年率4割近い急成長を続けている。
英紙ガーディアンによると小売大手マークス&スペンサー(M&S)は3月にコーヒー、紅茶の全製品をフェアトレードの認定品に切り替えた。コーヒーの売り上げはその後、27%増加した。
Tシャツや靴下など一部にとどまっていた衣料品でも認定品の取り扱いを増やした。価格が大幅に上昇したにもかかわらず販売は好調で、近く男性用の高級シャツや、幼児向け衣料品でも認定品を投入する。
英国内のフェアトレード製品取り扱い量の4分の1強を占めるセインズベリーでは、3月時点で認定品80種類の週間売上高が前年同期比70%増の100万ポンド(約2億1400万円)を突破した。
スーパー最大手テスコでも、2004年にフェアトレード商品の導入開始以降、売り上げが大幅に増加しており、食料品を中心に新規調達を強化している。
英国でのフェアトレード製品の売上高は年率40%増のペースで拡大。昨年は1億9500万ポンド(417億円)に達した。約1000億ポンドというスーパーの年間売上高に比べれば微々たるものだが、業界内での関心は高まる一方で、英国内では約200社が対象製品を取り扱っている。
日本でも大手スーパー、イオンが03年に関連製品の取り扱いを開始。04年には独自ブランドでエチオピアやタイ産コーヒーを発売したほか、Tシャツやアクセサリーなど食料品以外の製品にも対象を拡大している。同社は「フェアトレードへの関心は着実に高まっており、取扱製品の一段の拡充も検討している」という。
大手コンビニエンスストア、ローソンも04年からフェアトレードのコーヒーを販売している。
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【用語解説】フェアトレード(公正な貿易)
発展途上国の労働者に仕事を創出し、公平な商取引と労働環境を保障しようという国際協力活動の1つで、資金援助が一時的な効果しかないのに比べ、長期にわたり安定的に仕事を供給できる利点がある。売り上げは生産地域での学校建設など生活の改善にも役立てられる。普及活動には歌手や芸能人なども多く参加している。