「U2」ボノ氏ら運営のファンド フォーブス経営参加 ネット事業てこ入れ

株式の40% 最大3億ドルで取得
 欧米メディアによると、人気ロック歌手ボノ氏らが運営する企業再生ファンド、エレベーション・パートナーズが、米経済誌フォーブス発行元であるフォーブス・メディアから同社の発行済株式の40%を取得し、経営に参加することになった。同ファンドはインターネット関連の事業再生に強みを持ち、フォーブスのネット事業をてこ入れする。
 英紙フィナンシャル・タイムズなどによると、エレベーションは、フォーブスから株式の40%強を最大3億ドル(約342億円)で取得した。
 フォーブスは、エレべーションの資本参加により、インドや中国、東欧版の発行やウェブ関連事業の強化を進める計画で、エンターテインメント業界で成功してきたボノ氏の知識や経験を、紙媒体の事業から比重を移しつつあるウェブ事業に反映させたい考えだ。
 エレべーション側からは、米パソコンゲーム大手、エレクトロニック・アーツの社長だったジョン・リッキティエロ氏もフォーブスの経営陣に加わる。
 フォーブス誌は約90万部を発行しているが、ブルームバーグによると同誌の広告掲載ページ数は年間10%程度のペースで減少を続けているという。タイム・ワーナーグループのフォーチュンやマグローヒルグループのビジネス・ウイークなどライバルの米経済誌に比べ資金面でも劣勢にあり、業績回復に向け提携先を探していた。
 エレべーションは、業績が低迷している企業に経営に参加し、業績が向上した後に高値で株を売却するビジネスを展開しており、運用資金は19億ドル(約2166億円)。
 役員には、ボノ氏やリッキティエロ氏のほか、米アップルコンピュータで最高財務責任者(CFO)を務めたフレッド・アンダーソン氏や有力投資ファンド、シルバー・レイク・パートナーズの元役員らが名を連ねている。
 主にメディア・ネット関連分野に強みを持ち、これまでにオンライン不動産販売のホームストアや、オンラインゲームのパンデミック・スタジオ、同バイオウェアに出資するとともに役員を送り込んだ。
 ボノ氏は、北アイルランド出身で人気ロックバンド「U2」のリードボーカル。音楽だけでなく、国際的な貧困問題の解消にも取り組んでおり、フォーブスの事業立て直しにどう腕を振るうのか、注目されている。