金融庁が8日発表した主要銀行、地銀・第二地銀など全国123行の2006年3月期の不良債権残高(金融再生法基準)は、前期比25・4%減の13兆3700億円と、4年連続で減少した。また、不良債権の処分に伴う損失は3600億円にとどまり、前期の2兆8400億円に比べて急減。1993年3月期以降で最低となり、バブル経済崩壊後、不良債権に苦しんできた銀行界の健全化を印象づけた。
不良債権処分損の減少は、新たな不良債権の発生が減ったのに加え、融資先の経営状況改善で貸し倒れ引当金の引当率が下がり、繰り戻し益が出たことなどが理由。特に都銀・信託銀など主要行では、繰り戻し益などの差益が損失を2000億円上回った。
123行の融資や信用供与の総額は、前期比2・5%増の457兆4700億円で、5年ぶりに増加。不良債権処理の重荷を逃れ、本来の業務に力を注ぐ余裕が生じてきたことを示した。
不良債権処理比率は123行全体で2・9%。内訳は、主要行が前期比1・1ポイント低下の1・8%、地銀・第二地銀などの地域銀行が同1・0ポイント低下の4・5%。金融庁では「主要行は欧米の一流銀行に近い水準に改善した」(監督局)とする一方、「(地銀・第二地銀では)順調に進んでいるが、地域の特性もある」(同)とし、不良債権処理の進捗(しんちよく)に地域でばらつきがあることを指摘した。