【中国】リース会社、再進出加速 「人民元建て解禁」追い風

東京リース、上海に新会社
 銀行系の東京リース(東京都新宿区)は、上海市に全額出資のリース会社を設立、今月末にも営業を開始する。中国に進出した日系企業から人民元建てで工場向けの設備機械リースなどのニーズが高まっているのに対応する。すでに日立キャピタルや総合リース最大手のオリックスなどがリース子会社を設立しているほか、日立建機も建機リースへの参入を検討している。今後は日系企業だけでなく、外資や中国企業の間にもリース市場が拡大しそうだ。
 東京リースは従来「東京リーシング(香港)」を通じて中国に進出する日系企業向けに外貨建てリースを提供してきたが、人民元の資金調達には制限があり、人民元建てでは提供できなかった。
 しかし、中国政府は、昨年3月、「外資投資リース業管理規則」を施行。外資による全額出資のリース子会社設立が可能になったことから、同社は今年7月に営業認可を取得、「東瑞融資租賃」を設立した。資本金は1000万ドル(約11億5000万円)。会長に相当する董事長には大池収・東京リース国際業務部・中国ビジネス推進室長が就任した。
 一方、日本リースと統一企業は、台湾の合弁会社「統一東京股」を通じて自動車リース事業を展開している。統一企業は中国で食品事業、コンビニエンスストア経営など幅広く事業を展開しており、リース債権の回収や情報力の面で協力する。
 東京リースはこうした統一企業や統一企業の取引先など台湾企業向けリース市場も開拓する方針だ。5~6年でリース債権残高を40億円まで積み上げる計画で、将来は100億円を目指す。
 日系のリース会社は1980年代に銀行系などが相次ぎ進出したが、資本金など規制が厳しく、採算が取れずにそのほとんどが撤退したが、中国政府が「外資投資リース業管理規則」を施行したことを受け、リース会社の進出が相次いでいる。
 日立キャピタルは昨年5月に北京市に「日立租賃(中国)」を設立して、日立グループ医療機器のリース事業を開始。総合リース最大手オリックスも昨年10月に「欧力士融資租賃(中国)」を設立、日系企業向けに設備機器、OA機器などの事務機などを購入して貸し出すファイナンス・リースを行っている。
 このほか、富士ゼロックスが複写機のリース子会社を上海に設立したほか、日立建機は来年にも建機リース参入を計画している。
 各社とも、今後は中古市場での売却できる価値分を差し引いて貸し出すオペレーティング・リースにも参入する計画だ。
 「世界リース年鑑」によると、中国企業は従来、現金主義が主流で設備機器やOA機器など固定資産投資に占めるリース比率はわずか1%にとどまっていた。米国の30%、日本の10%に比べても小さく、リース各社は今後、日系、台湾などの外資企業だけではなく、中国企業の設備資金などリース市場の将来性は大きいとみている。

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