紀陽銀、公的資金申請へ 財務強化、300億円規模

紀陽銀行(和歌山市)は22日、地域金融機関の再編のため経営安定を目指す金融機能強化法に基づき、公的資金の注入を金融庁に申請する方針を固めた。公的資金注入によって、不良債権の一掃をはかるなど財務体質を改善、地元企業への融資拡大をはかる。金融庁も紀陽銀行への公的資金注入の方針を固めており、規模を300億円前後とする方向で最終調整中。実現すれば、同法適用の第1号となる。
 紀陽銀行は今年2月、和歌山銀行(和歌山市)とともに持ち株会社、紀陽ホールディングス(HD)を設立、10月10日に存続銀行を紀陽銀行として和歌山銀行と合併を目指している。
 ただ、紀陽HDの今年3月末時点での不良債権比率は大手銀行や優良地銀を上回る7・39%に達している。財務強化が課題で、同HDは公的資金注入を「選択肢の一つ」(片山博臣社長)として検討を進めていた。
 紀陽HDでは、紀陽と和歌山両行間で重複している店舗のリストラなど収益改善に着手。人員配置整備などを進めており、「3年後には30億円以上の合併効果を上げたい」(片山社長)という。
 銀行が合併や経営統合で財務体質を改善する場合に国は金融機能強化法に基づいて経営危機でなくても予防的に公的資金を注入できる。紀陽は公的資金の注入を受け自己資本を強化する。
 合併後は紀陽銀行が、和歌山県内で唯一の地銀となり、県下での貸出金が約5割を占めるなど地域での依存度も高いことから、金融庁も公的資金注入の方針を決めた。
 同法による公的資金では、豊和銀行(大分市)が西日本シティ銀行(福岡市)との経営統合を視野に入れて申請する方針を表明している。
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【用語解説】紀陽銀行
 明治28年、紀陽貯蓄銀行として発足。紀伊貯蓄銀行を吸収合併し、和歌山県に本店を持つ唯一の地方銀行。今年2月に第2地銀の和歌山銀行と金融持ち株会社「紀陽ホールディングス」を設立。紀陽銀は資本金を約643億円に増資した。10月に和歌山銀と合併する予定。店舗数は94で、従業員は1686人(いずれも平成18年3月)。10月の合併に備えて和歌山銀に早期健全化法に基づき14年に注入された公的資金120億円を紀陽銀が肩代わりして返済した。

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