WSJ-ウエスタン・リファイニング、ジャイアント買収を発表へ
石油精製大手の米ウエスタン・リファイニング(NYSE:WNR)は28日にも、同業のジャイアント・インダストリーズ(NYSE:GI)を約12億ドルで買収することで合意したと発表する見通しだ。この買収でウエスタンは、石油精製事業の拡大とガソリン販売事業への参入を目指す。関係筋が明らかにした。
ガソリンやジェット燃料など石油製品の需要が増え、生産能力の限界が近づいてきたこともあって、石油精製業界では再編が進んでいる。
同筋によると、ウエスタンはジャイアントを1株当たり83ドルの株式交換方式で買収するという。プレミアムは、ジャイアントの過去30営業日の平均株価に基づくと約20%、52週高値の76.97ドルに比べると約6ドル。ジャイアントの25日終値は前日比1.14ドル(1.61%)高の71.79ドルだった。ウエスタンは同0.73ドル(2.89%)高の25.99ドル。
また同筋によるとウエスタンは、ジャイアントの約2億7500万ドルの債務も引き継ぐという。バンク・オブ・アメリカ証券がウエスタンの、またドイツ銀行がジャイアントのアドバイザーを務めた。買収資金は、2億5000万ドルの手元資金に加え、バンク・オブ・アメリカ(NYSE:BAC)からの20億ドルの借入金を充てる。借入金の内訳は、有担保シニアタームローン15億ドルと、有担保シニア回転信用枠5億ドル。買収手続きは10-12月期の完了を見込んでいるという。
この買収により、ウエスタンの石油精製能力は日量約21万6000バレルとなる。
ジャイアントは、アリゾナ州、ニューメキシコ州、コロラド州のガソリンスタンドやコンビニエンスストア159カ所で石油製品の小売りをしているほか、原油や石油製品のトラック輸送拠点が約100カ所、石油製品の卸売り会社が2社ある。
ウエスタンの精製施設はテキサス州エルパソにあり、精製能力は日量11万7000バレル。ジャイアントはバージニア州ヨークタウンに精製施設を保有しており、ウエスタンは同社買収で東海岸地域にも事業を拡大することができる。
さらにウエスタンはこの買収で、精製効率が向上し、重複する施設を統合するため、2008年には経費を年間約2000万ドル節減できるようになるとみている。ただ、大掛かりな人員削減はしない見通しだという。
ウエスタンは1月にニューヨーク証券取引所に上場して以来、株価が大幅に上昇している。上場初日には、公開価格の17ドルから18.59ドルに上昇して引けた。上場目論見書で同社は、テキサス州からニューメキシコ州にまたがるパーミアン盆地から原油を調達するため、メキシコ湾岸地域の石油精製会社に比べ、ハリケーンなどの気象関連の影響を受けにくいとしている。