WSJ-キンダー・モルガン、150億ドルで投資家グループに身売り

米石油・天然ガス輸送大手キンダー・モルガン(NYSE:KMI)の取締役会は28日、150億ドルで投資家グループに身売りし、同社を非公開化することを承認した。投資家グループは、リチャード・キンダー会長兼最高経営責任者(CEO)を筆頭に、キンダー・モルガンの共同創設者であるビル・モルガン氏、ゴールドマン・サックス、有力未公開株投資会社のカーライル・グループ、リバーストーン・ホールディングス、保険大手アメリカン・インターナショナル・グループ(NYSE:AIG)などで構成される。約70億ドルの債務肩代わりを含めると、買収総額は220億ドルとなる。

キンダー・モルガンの経営陣は5月末、135億ドル規模のマネジメントバイアウト(MBO、経営陣による買収)により、会社を非公開化する提案を行い、株主に対し1株当たり100ドルで買い取る意向を示していた。今回の合意ではこれに7.50ドルが上乗せされ、1株当たりの買値は107.50ドルとなった。買収は2007年初めに完了する見込み。違約金は2億1500万ドル。

キンダー氏は、1990年代にエンロンから買い取った約4000万ドルの資産を元手にビル・モルガン氏とキンダー・モルガンを創立。エンロンがパイプラインなどのビジネスから距離を置き、エネルギー関連取引に軸足を移したことに伴い、キンダー・モルガンはパイプライン、ターミナルなどの石油・天然ガス輸送関連資産を次々と取得。キンダー・モルガンが保有するパイプラインは現在、総延長6万9000キロに及んでいる。

買収資金は、投資家グループからの拠出に加え、ゴールドマン・サックス・クレジット・パートナーズ、シティグループ・グローバル・マーケットの関連会社、ドイツ証券、ワコビア証券、メリルリンチ、ピアス・フェナー・アンド・スミスによる融資で充当される。

今回の取引は、ゼネラル・モーターズ(NYSE:GM)の金融部門からMGM制作スタジオの映画フィルム・ライブラリーに至るまで、プライベート・エクイティ(PE)がいかに企業買収の舞台に影響力を増してきたかを示す事例でもある。PEは新規に大型の債券を発行、最大手クラスのPEは100億ドルを超える買収の「軍資金」を保有するところもある。

キンダー・モルガンによると、キンダー氏は自らが保有する2400万株を同社に再投資する。同社の取締役のうち、MBOに参加しない取締役は、この取引を承認し、株主に買い取り条件を受け入れるよう呼びかけている。

同社の2005年の純利益は5億5400万ドルと、前年と比べ約3000万ドルの増益となった。2006年4-6月期も、純利益が前年同期比29%増の1億5720万ドルだった。

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