露鉄鋼王、独立系コメルサント紙を2億ドルで買収

資源大国ロシアの鉄鋼王として知られ、同国のプーチン政権にも近い大富豪のウスマノフ氏が、同国で数少ない独立系の経済紙コメルサントを買収することで合意したことが31日明らかになった。買収額は2億ドル(約234億円)と伝えられている。

 同氏は、鉄鋼分野の投資に加え、国営天然ガス独占企業体ガスプロム子会社の投資会社社長を務めており、「独立的な姿勢を保ってきた同紙も編集方針もより親政権的になるだろう」(同国有力日刊紙、独立新聞)と伝えられている。

 しかし、同氏は「編集方針に変化はない。より魅力的で影響力のある新聞づくりを目指す」と述べており、今回の買収劇の後、同紙の編集内容に変化が出るかどうかが注目されている。

 日刊紙のほか、週刊誌や月刊誌などを発刊するコメルサント紙は、かつてエリツィン大統領の金庫番と呼ばれたがプーチン政権に指名手配され、英国で亡命生活を送る大富豪ベレゾフスキー氏が経営。今年2月、野党的な姿勢を示す同氏のビジネスパートナーの手に渡っていた。

 言論統制を強化するプーチン政権はすでに、すべてのテレビメディアをその影響下に置いたが、有力な新聞やラジオ、インターネットなどのメディアにも政府資本を参加させる形で影響力を行使している。

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