カネボウ粉飾決算事件で、金融庁から2カ月の業務停止処分を受けた中央青山監査法人が停止処分を解かれ、1日から「みすず監査法人」として再スタートを切った。また、中央青山から分裂して新発足した「あらた監査法人」も同日から業務を開始した。両法人とも同日記者会見を開き、今後の方向性を訴えたが、混乱によるイメージの悪化を食い止めるのは難しい状況だ。
中央青山の業務停止処分をめぐっては、中央青山と提携関係にあったプライスウォーターハウスクーパース(PwC)が、日本企業の中央青山-PwC離れを嫌って新たな監査法人を設立。中央青山の有力顧客であったトヨタ自動車とそのグループ各社、ソニーなどとの契約を結んだ。
この結果、あらたは社員数900人、約60社の上場企業を含む400社の契約先でスタートする。
これに対し、みすずは中央青山時代に比べ、社員数が1000人少ない2500人規模、契約先もこれまでの約800社が300社程度減少しての再出発となった。
会見では、みすずの片山英木理事長は「関係者にご迷惑をかけた」と謝罪したほか、監査の品質向上に取り組むことを誓った。
一方、1日付けで就任したあらたの高浦英夫代表執行役は「(監査をめぐる)世界的な状況が変化する中で、国際基準の監査環境を提供したい」と抱負を語った。さらに「(両監査法人は)ともにPwCと提携関係にあるが、あらたはより緊密。独立した法人として、独自の基準で展開する」と、みすずとの協業の可能性は否定した。