東電 社宅など電化再生事業 売上高3年で10倍に

東京電力は、賃貸マンションや企業の有休社宅を1棟丸ごと買い取り、オール電化住宅に再生して販売する「リノベーション事業」を強化する。同事業を展開するグループ企業の「リビタ」(東京都渋谷区)に対し、1日付で3億円の増資を実施した。財務基盤の増強などをテコに、06年3月期に約10億円だった同社の売上高を09年3月期には10倍の100億円まで拡大する計画だ。

 リビタは、新規事業の開拓とオール電化住宅の普及を目的に、05年5月に不動産コンサルティングの「都市デザインシステム」と共同出資で設立した。出資比率は東電が51%。今回、東電とデザインシステムの2社が割当増資を引き受け、資本を増強した。資金は今後の物件の購入費用などに充当する。

 リノベーション事業は、古くなった賃貸マンションやリストラなどで売りに出された企業の社宅を購入。構造診断を行い、耐震補強工事などで建物全体を再生すると同時に、オール電化への転換など室内をリフォームし、付加価値を高めて分譲マンションとして販売する仕組み。

 立地によっては、賃貸マンションとして入居者を募集し、家賃収入により収益が確保できるようになった段階で、不動産ファンドなどに丸ごと転売する。

 新築マンションに比べ利幅は小さいが、工期が半年程度と短いほか、投資資金も少なくて済むなどのメリットがある。分譲マンションとして販売する場合の価格は、「新築に比べ2割安、通常の中古マンションに比べ1割高程度になる」(同社)という。

 初年度の06年3月期は2軒の物件で53戸を販売。募集直後に完売するなど好評。今期は約220戸を販売する計画で、神奈川県川崎市とさいたま市で2軒を手がけ、8月に現地にモデルルームをオープンした。

 川崎市の物件は社宅を賃貸マンションとして再生したもので、53戸の入居者を募集している。エントランスや外装をリニューアルしたほか、室内の間取りも刷新しライフスタイルに応じた8タイプの部屋を用意した。

 さいたま市の物件は分賃貸を分譲に再生したケースで、15戸を売り出す。1戸当たりの専有面積が100平方メートル超の広さがあり、吹き抜け付きのメゾネットタイプという間取りを生かした高級分譲マンション。販売価格は5000万円台が中心になるという。

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