日本航空(JAL)は、空港のカウンター業務などにおける接客サービスの高度化を加速する。障害者や高齢者に対して高度な支援サービスを提供できる「サービス介助士」の有資格者育成を全社的に推進し、同社が就航する全国42カ所の空港に有資格者を2人以上、配置する。今後のシニア層の利用拡大をにらみ、介助や旅行の支援を含めた安心で安全な接客サービスの実現を目指す。
JALでは、サービス強化により、トラブルなどに起因する客離れに歯止めをかけるとともに、顧客に信頼される航空会社としての足がかりとする考えだ。
計画では、日本ケアフィット協会が認定する「サービス介助士」の有資格者を現在の約250人から9月中にも290人体制とし、全国の空港に配置する。
核となる東京の羽田空港には、すでに計38人の有資格者を配置。接客サービスの最前線で、顧客の支援にあたる体制を整えた。
同社には、現在、3人の「サービス介助士」資格取得を支援するインストラクターが在籍しており、資格取得を全社を挙げてバックアップする。まず、顧客と直接接するカウンターなどの旅客業務の従業員を中心に資格取得を促す。
10月以降は、有資格者が中心になり、全国の空港や支社、支店で介助を含めた接客サービスの講習会などを展開。全従業員に、接客サービスのノウハウを浸透させていく。
「サービス介助士」は本来、障害者や高齢者に対する移動支援などを安全かつスムーズに行うための専門知識修得者に与えられる資格だが、「常に顧客の立場にたって接客を考える習慣ができるため、障害や顧客の年齢などにかかわらず、接客サービスの質的向上につながる」(上水(かみみず)恵理子・JALスカイ旅客業務部チーフ)という。
同社はこの施策の展開とあわせ、「サービス介助士」がつけるバッジを製作し、有資格者に配布する。JALのカウンターにいる有資格者は、月内にもバッジをつけて業務あたる。
JALのお盆休み期間(8月11~20日)中の国内線総旅客数は前年同期比2・4%増の146万4873人に達した。顧客回帰の動きがみえており、一層のサービス強化で集客力のアップに弾みをつけたい考えだ。