仏トタル中心の石油開発見直し要求 露、計画見直し求める

ロシア天然資源省は20日、フランスの大手石油会社トタルが中心となったロシア極北の石油開発事業「ハリヤガ」に計画の見直しをするよう求めた。ロシアの英字日刊紙モスクワタイムズが21日伝えた。

 日本の商社が参加するロシア最大の石油・天然ガス開発事業「サハリン2」への事業停止命令に次ぐもので、日本が参画するもう1つの開発事業「サハリン1」へのロシア政府の対応が注目されている。

 報道では、天然資源省は20日、「ハリヤガ」の法的基盤となっている生産物分与協定(PSA)を見直すようトタル側に求めた。ロシア政府は、「ハリヤガ」のほか「サハリン1、2」の3つの外資主導の事業の基盤となるPSAが、石油価格低迷期の1990年代に同国が合意した「不平等協定だ」として見直す方針を示していた。

 プーチン大統領は22日にフランスを訪問しシラク大統領と会談、「ハリヤガ」のほか、トタル側が参画を目指す同じ極北にあるロシアの巨大天然ガス開発事業「シュトックマン」について協議するものとみられる。

 「シュトックマン」の権益をもつロシア国営天然ガス独占企業体のガスプロムは、「ハリヤガ」のほか、「サハリン2」への参画を求めている。戦略資源であるエネルギーの国家統制を強化するプーチン政権は、これら2つの事業にガスプロムを参画させることで、外資の主導権にくさびを刺すとともに、開発事業に目を光らせ、巨大な利権を確保する狙いとみられる。

 ただ、「ハリヤガ」は、100%外資だけで開発が進む「サハリン2」とは異なり、10%だが、地元政府が権益を保持する。

 また、伊藤忠商事、丸紅、日本石油資源開発が30%の権益を持つ「サハリン1」については、米石油最大手エクソンモービルの主導で開発が進むが、ロシア国営石油ロスネフチも20%の株式を保有する。にもかかわらず「サハリン2」と同様に環境保護法違反を指摘されて圧力を受けている。このため、プーチン政権側が、外資主導の資源開発排除にむけて強硬姿勢を示し始めたという見方も出ている。