住友商事は26日、南米ボリビアで開発している大規模な亜鉛、銀、鉛鉱山の権益を35%取得すると発表した。米エイペックス・シルバー・マインズが持つボリビアのサンクリストバル鉱山で、取得総額は約400億~420億円にのぼる見通し。月内にも2億2400万ドル(約261億円)を支払うほか、今後16年間分の将来の出来高払い分が加算される。
住商は2007年から産出する銀や亜鉛などをエイペックスと共同で販売し、日本やカナダ、欧州、中国向けに供給する。
中でも亜鉛は、近年、自動車用鋼板の強度を上げるための亜鉛めっき鋼板向けやダイカストの需要が拡大。自動車生産が拡大する中国が04年から輸入国に転じたことから需給が逼迫(ひっぱく)し、市況が高騰していた。
亜鉛の日本向け輸入量は現在、年間約55万トン。同鉱山から約10%に相当する5・5万トンを輸入する計画で、日本の精錬大手各社とすでに長期契約を結んでいる。
住商は、亜鉛などの日本市場向けの安定供給源を確保すると同時に、鉱山に出資することで収益を得られると判断した。今回の契約で、住商はエイペックスのペルーとメキシコ、アルゼンチン、ボリビアの鉱山の権益を得る権利も取得しており、非鉄金属分野で存在感を高める。
ボリビアのサンクリストバル鉱山は、07年後半から亜鉛を年16万8000トン、銀550トン、鉛6万4000トンを生産し、16年間操業する。確認埋蔵量は亜鉛370万トン、銀1万5000トン、鉛130万トンで、銀鉱山で世界3位、亜鉛は同4位の規模。銀・亜鉛・鉛を含めた鉱山では世界最大規模という。今後、追加で開発すれば埋蔵量は倍増するとみられている。