三菱UFJ銀、「手のひら」と「指」2つの生体認証にキャッシュカード対応へ

三菱東京UFJ銀行が、「手のひら静脈」と「指静脈」の2種類の生体認証方式に対応するキャッシュカードの導入を検討していることが5日、明らかになった。これまで手のひら方式を採用していたが、両方式に対応させて顧客の利便性を向上させる。今後、指方式の普及を見極めながら、導入時期などの詳細を詰める。三菱東京UFJ銀の導入を機に、両方式対応が金融機関で拡大する可能性が出てきた。

 生体認証機能の付いたICキャッシュカードでは、「手のひら」と「指」の両方式が金融機関を二分している。手のひら方式は、旧東京三菱銀行が2004年末に導入。その後、旧UFJ銀行でも対応ATM(現金自動預払機)を順次設置している。三菱東京UFJ銀はこれまで、約9000台のATMのうち、約2100台を生体認証対応にするなど、手のひら方式の導入を進めてきた。

 これに対して指方式は、05年に三井住友銀行が採用し、みずほ銀行や日本郵政公社も採用を予定。さらに、今年10月からみずほ銀と三井住友銀は、全国に約2万7000台のATMを持つ郵政公社でも生体認証カードを使えるようにする。来春にはみずほ銀と三井住友銀も相互利用できるようにする計画で、指方式の採用が大手金融機関で増えている。

 手のひら方式と指方式では互換性がなく、相互利用ができなかったが、両方式に対応できるカードも開発された。このため、三菱東京UFJ銀は指方式の普及状況をみながら、1枚に手のひらと指静脈の両方のデータを登録できるカードの導入を検討している。

 両方式に対応するカードでは、すでに三菱東京UFJ銀の連結子会社で関西地銀の泉州銀行(大阪府岸和田市)が、今月から金融機関として初めて導入している。

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【用語解説】生体認証キャッシュカード

 生体認証は身体の特徴から本人を確認する技術で、金融機関では静脈の形が複雑で変化しないことを利用した静脈認証が主流。偽造・盗難キャッシュカードによる不正利用を防ぐため導入が増えている。キャッシュカードに埋め込まれたIC(集積回路)チップに静脈のパターンを登録し、本人確認する仕組み。読み取り機にかざす体の部分の違いで、手のひらと指方式に分かれている。