和解濃厚 住友信託・三菱UFJ訴訟

住友信託銀行が旧UFJホールディングス(現三菱UFJフィナンシャル・グループ)に対し、基本合意していた信託部門の経営統合を一方的に白紙撤回したのは不当として、100億円の損害賠償を求めている訴訟の控訴審で、両社が和解する可能性が濃厚になった。

 きっかけは東京高裁が24日に両社に示したとされる和解勧告。関係者によると、三菱UFJが25億円の和解金を住友信託に支払うことが盛り込まれ、双方とも和解に前向きの姿勢を示し始めている。金額面などで折り合えば、次回11月21日の和解協議で約2年にわたった、大手銀行同士の経営統合をめぐる異例の訴訟が決着する見通しだ。

 三菱UFJの畔柳(くろやなぎ)信雄社長は24日の会見で同訴訟について「真摯(しんし)に問題を解決したい」と述べ、賠償に一切応じないとのこれまでの姿勢から軟化したことを示唆した。1審で敗訴した住友信託も表向きは従来姿勢を崩していないが、和解に応じる気配を見せ始めている。

 両社が和解に傾きつつあるのは、公的資金を完済し攻めの経営にアクセルを踏む中、ネガティブなイメージがつきまとう訴訟を早期に終わらせたいとの思いがある。

 さらに高裁が和解を主導していることから「和解しても株主代表訴訟を起こされるリスクが大幅に減った」(大手銀行関係者)ことも両社を和解に向かわせているようだ。

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