【中国】香港キャセイ航空、チャイナシフト鮮明に

ドラゴン航空・中国国際航空との資本提携てこに

 9月末に香港ドラゴン航空を100%子会社にした香港のキャセイ・パシフィック航空は31日までに、中国本土各地への香港経由の乗り継ぎフライトを1週あたり450路線とするなど、中国への航空旅客需要の急増に対応した。さらにキャセイは、M&A(企業の合併・買収)をてこにした本格的なチャイナシフトに乗り出す方針で。航空大手、中国国際航空(エア・チャイナ)との資本提携も強化するなど、中国と香港にまたがる航空業界の“再編劇第2幕”も視野に入れている。

 キャセイによる子会社化後も、ドラゴン航空は社名や経営の独立性を保つが、マーケティングや運航管理、メンテナンスなどはキャセイに集約した。この結果、ドラゴン社員の5%に相当する191人をリストラし、経営の効率化を進めた。

 キャセイは従来の2都市から一気に23都市へと中国本土路線を拡大。週450路線乗り継ぎの時間を大幅短縮するなど利便性も向上させた。

 キャセイは、今後、中国国際航空との提携も強化する。両社は今後、共同運航運航便を増やすことでコスト削減や増収を期待している。

 そもそも、キャセイによるドラゴン航空の買収は、両社の長年の関係が由来している。合併前のドラゴン航空の最大株主は中国国際航空グループの中航興業だったが、1990年代にはキャセイグループが筆頭株主だった時期がある。キャセイのフィリップ・チャン最高経営責任者(CEO)は94年から97年までドラゴンのCEOも務めた。

 当時、キャセイは本体を国際線と当時ドル箱路線だった台湾線に特化、子会社のドラゴンを中国本土専門会社に位置づけ、住み分けしてきた経緯がある。だが、時代は変遷(へんせん)し、中国本土に23都市もの路線を持つ、ドラゴン航空に対してキャセイはわずか、北京とアモイ線にとどまっていた。ドラゴンの路線権益を100%子会社化で取り込んだ。

 一方、6月に決まったキャセイと中国国際航空との資本・業務提携は、将来の中国航空再編を占う。香港紙は昨年3月に、中国国際航空が香港のキャセイ・パシフィックを買収する見通しだと大々的に報じている。

 中国航空業界は、国営の中国民航分割(1988年)を経て2002年に、世界に通用する航空会社を目指し、中国国際航空(北京)、東方航空(上海)、南方航空(広州)の巨大3グループに再編された。

 一方、世界の航空会社は、米ユナイテッドや独ルフトハンザ、全日本空輸などが参画するスターアライアンスやアメリカン航空、キャセイ・パシフィック航空、日本航空が加盟するワンワールドなど国際航空連合に集約され、中国国際航空はキャセイを通じてスターアライアンスへの加盟を模索する。また中国東方航空もシンガポール航空との資本提携を検討しているという。

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