あおぞら銀行(旧日本債券信用銀行)は1日、資産運用に特化した富裕層向けの新型店舗を月内に東京・日本橋に新設することを明らかにした。個人顧客を対象にした新規出店は、バブル経済期の1991年5月以来15年ぶり。98年に一時国有化されたあおぞら銀は、買収や転売によって経営体制が揺れ動いたが、再建が着実に進展し、14日には東証1部に8年ぶりの再上場を果たす。再上場を機に新たな拠点展開を急ぎ、競争が激化する個人向け市場で攻めの姿勢を打ち出す。
新型店舗は、高級感ある店舗とするため、デザインは東京都庁舎を設計した丹下健三・都市・建築研究所に依頼した。
一時国有化後は、04年7月に法人向け店舗の関西支店(大阪市中央区)を開設した例はあるが、個人向け業務を手がける店舗の新設は、日債銀時代の神田支店(現在は閉鎖)以来。事務処理に先端のIT(情報技術)を取り入れ、低コストで運営できるようにする。
今回の日本橋の店舗を富裕層向けのモデル店舗に位置付け、東京、大阪、名古屋の3大都市圏それぞれに複数店を新規出店する計画だ。既存の国内全17店舗の個人向けスペースも、新型店舗仕様に改装する。
あおぞら銀は、経営不振から国内で唯一残っていた長期信用銀行だったが、今年4月に普通銀行に転換。これにより、金融債口座を持たない個人も自由に預金口座を開設できるほか、無担保ローンや企業向け無担保協調融資などに参入できるようになるなど、個人向け市場に本格進出する態勢が整った。
また、経営不振による一時国有化などを経て、米投資ファンドのサーベラス主導の経営再建が着実に進展。再上場を機に、積極経営に乗り出す。
現在、収益の大半は法人向け分野が生み出しているが、個人向けを法人向けに次ぐ収益の柱に育成する計画を打ち出している。特に富裕層向けの資産運用業務に資源を集中し、既存顧客向けサービスを強化するとともに、新規顧客の開拓を急ぐ。