大和ハウス 地中熱利用の空調システム 業務用で初、事業化へ 効果を実証実験

大和ハウス工業は、四季を通じて温度が20数度で安定している地中熱を利用した空調換気システムを東北工場(宮城県古川市)のオフィス棟に導入した。同工場での実証実験を経て、物流倉庫や商業施設向けに実用化する計画。地中熱を利用した住宅向けの空調システムはすでに実用化されているが、業務用では初のケースとなる。

 同社の試算によると、同システムを導入することで、年間の冷暖房用のエネルギー消費量を約68%削減できる見通しで、二酸化炭素(CO2)の排出量削減に大きな効果が期待できる。

 システムは、地下3メートルの部分に全長約40メートルのダクトを敷設。入り口のファンでダクトに空気を送り込み、ダクトの中を流れる間に地中と同程度の温度になる仕組み。

 夏場は熱い外気を冷やし、冬場は冷たい外気を温めることができる。この空気をオフィス棟に流すことで、冷房運転の時間を従来の3分の1以下の年間407時間に削減できるとみている。

 地中熱を活用した冷暖房システムでは、すでに旭化成ホームズが住宅向けとし実用化しているが、物流倉庫や商業施設などの業務用では事業化されていない。大和ハウスは東北工場で効果を確認した上で、業務用分野での実用化を目指す。

 地球温暖化の原因となるCO2などの温室効果ガスの排出量削減をめぐっては、オフィスビルなどの業務用部門の対応の遅れが指摘されている。このため、同社では地中熱利用の空調システムへの需要は大きいとみており、物流倉庫や商業施設の受注の際に、採用を積極的に提案していきたい考えだ。

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