日本振興銀行(東京都千代田区)は14日、会社を倒産させた経歴がある経営者に初めて運転資金を融資した、と発表した。同行は中小企業や新興企業向けに担保や保証に頼らない融資を行うため2004年4月に開業したが、これまで過去に事業に失敗した経営者に対する融資は困難だった。
第1号案件となったのは、横浜市のスカーフ関連の卸事業者。10月下旬に約100万円の運転資金を融資した。
同行は9月に経営者に倒産履歴があっても、本業で利益を出していれば運転資金を融資する新制度「再チャレンジ支援融資」を創設。地方自治体初の試みとして、倒産履歴のある経営者を支援している横浜市経済観光局金融課から紹介を受け、初の融資に結びつけた。
現行の企業再生に関連した融資では、民事再生法など法的手続きを得た大手企業や中小企業などに限定的となっている。日本振興銀行の新制度は、法的手続きにかかわらず、零細企業も含め間口を広くしたもので、今回、初めて適用されたことで再チャレンジ分野での融資に弾みが付きそうだ。同行は「倒産履歴がある中小企業や零細企業にも光を当てたかった。今年度中に融資に結び付きそうな案件が他にも数件ある」(融資企画室)としている。
安倍晋三政権も再チャレンジ支援を政策の目玉の一つに掲げ、来年度予算に「事業に失敗した経営者の再挑戦支援融資・保証」として65億7700万円の計上を目指している。