WSJ-バイオメット、未公開株投資会社のグループが109億ドルで買収

米整形外科用器具メーカーのバイオメット(Nasdaq:BMET)は18日、未公開株投資会社のグループに109億ドルで買収されることで合意したと発表した。ただ、過去10年間の財務報告書に影響を及ぼす可能性のあるストックオプション問題を明らかにしたことで同社株は下落。投資家グループが提示した1株当たりの買値を下回る水準でこの日の取引を終えた。

買収するのは、ブラックストーン・グループの関連企業、ゴールドマン・サックス・キャピタル・パートナーズ、コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)、テキサス・パシフィック・グループを含む投資家グループ。1株当たりの買値は44ドル。

この買値は、バイオメットが身売りを検討していることが明らかになった直前ある4月3日の終値に対し、27%のプレミアムとなる。身売りを含めた戦略的選択肢を探るためにバイオメットがモルガン・スタンレーを雇ったとCNBCテレビが報じたのは4月4日。バイオメットがこれを確認したのは4月6日だった。その約1週間前である3月27日、バイオメットは、共同創業者の1人で29年間会社を率いていたデーン・ミラー社長兼最高経営責任者(CEO)の退任を発表した。

買収手続きは2007年10月31日までの完了を見込んでいる。買収完了後の非公開化された新会社には、ミラー氏が出資者の1人となる予定。

バイオメットの時価総額は約102億ドル。人工股関節と人工ひざでは世界シェア4位。他の医療器具メーカーにとり、魅力的な買収ターゲットに見えた。同業の英スミス&ネフュー(NYSE:SNN)と暫定的な合併交渉を行ったこともあり、これについてはスミスが11月初旬に明らかにしていた。

しかし最近では、低コストの資本を武器とする未公開株投資会社が、戦略的な買い手に競り勝つことが多くなっている。買収による相乗効果やコスト削減の機会を得られる戦略的な買い手のほうが高い価格を支払う、といった一般通例は当てはまらなくなっている。大半の一般企業は、未公開株投資会社が行っているような規模の借り入れには消極的。また投資会社の場合、独禁上のハードルには直面しないこともある。

バイオメットはこの日、20日に予定していた9-11月期(2007年5月期の第2四半期)の決算発表を延期すると明らかにした。過去のストックオプション付与慣行に関する調査が続いているためという。バイオメット株の18日終値は前週末比41セント(0.98%)安の41.59ドル。

これまでの内部調査により、過去10年間で従業員に付与されたストックオプションの相当数について、付与日を実際よりさかのぼるバックデートが行われていた疑いのあることが分かったという。

バイオメットは、これらストックオプションの会計処理の誤りを正すことが、過去および現在の財務諸表に大きな影響を与える可能性があるとしている。

バイオメットがこの日発表した9-11月期売上高の暫定値は5億2030万ドルとなり、前年同期比5%増加したものの、アナリスト平均予想の5億2700万ドルは下回った。

カウエンのアナリスト、デュルシニ・デゾイサ氏は、ストックオプションに関する調査が決算に大きな悪影響を及ぼし、未公開株投資会社のグループが買収金額を引き下げる可能性を投資家は懸念しているようだ、と指摘した。

「それは理論的には懸念要因だと思う」が、実際どの程度の影響となるか不明な中では、そうしたシナリオが現実のものとなるかどうか「言うのは不可能だ」とした。同氏はバイオメット株を保有していない。

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