WSJ-カナダのウエストジェット、米格安航空会社の手法を借り急成長

広くは知られていないが、カナダのウエストジェット・エアラインズ(WJA.T)は航空会社株では最も魅力的な銘柄かもしれない。

急成長する同社は、サウスウエスト航空(NYSE:LUV)やジェットブルー(Nasdaq:JBLU)など米格安航空会社の手法を借り、2006年1-9月には北米航空会社で最も高い営業利益率を達成した。

ウエストジェット・エアラインズは、アルバータ州カルガリーに本社を置く。1999年からトロント証券取引所に上場している。昨年の夏以来、株価は60%上昇しており、多くのアナリストは来月発表予定の10-12月期決算が強い数字になると予想している。燃料コストの低下、米国やその他地域への航路がもたらす成長機会が、一部の投資家にとって同社株を魅力的なものにしている。

23日終値は前日比0.12カナダドル(0.82%)安の14.48カナダドルだった。


ここ数年間の米航空業界の変化の激しさによって痛い目に遭った投資家に対し、ウエストジェットは、より分かりやすい選択肢を提供するかもしれない。カナダの航空市場は小さい。2005年の総旅客数は6400万人に満たなかった。これに対し、米国は6億5600万人だった。カナダの国内航空市場は現在、ACEエービエーション・ホールディングス(ACE.B.T)傘下のエア・カナダが60%のシェアを握り、ウエストジェットのシェアは30%。残りは複数の小規模航空会社によって占められる。

ウエストジェットの発行済み株式は1億2900万株で、同社によると、外国人持ち株比率は約7%。米国のミューチュアルファンドや投資銀行が中心。

バンクーバー在住のレイモンド・ジェームズのアナリスト、ベン・チャーニアフスキ氏は「米国では航空業界の再編が関心を集めている。カナダはもっと進んでいる。これまでに8社が破たんし、事実上の2社独占となっている」と話した。

チャーニアフスキは先月、ウエストジェットの利益予想を引き上げ、株価目標を「アウトパフォーム」から「ストロングバイ」に引き上げた。輸送量が堅調なことや、カナダ西部の経済が好調なことなどを挙げた。同氏個人はウエストジェット株を保有していない。

ウエストジェットの現在の時価総額は18億7000万カナダドル(15億8000万米ドル)。黒字が続いており、売り上げは2000年の3億3250万カナダドルから、2005年には14億カナダドル近くに拡大した。2004年に珍しく赤字となったのは、旧型航空機の運航を停止したことに関連する評価損が原因だった。

ウエストジェットの株価収益率は現在、07年の予想1株利益ベースで13倍。CIBCワールド・マーケッツによると、サウスウエストの16.2倍、ジェットブルーの33倍よりは割安だが、ACEの11.5倍よりは割高。

ウエストジェットは、国内の小規模航空会社2社の破たんと、エア・カナダによる2003年の破産申請が、事業拡大の機会となった。ただ、エア・カナダは翌年更生手続きを終え、債務のより少ない、以前より低コストの航空会社になった。このため、エア・カナダとの競争は以前より厳しくなっている。

メリルリンチのアナリスト、マイケル・リネンバーグ氏は、ウエストジェットの7-9月期の営業利益率が19%(前年同期は15.5%)だったことを指摘。これは同氏がカバーしている他の主要航空会社10社を上回る。

リネンバーグ氏は、ウエストジェットの1株利益を2006年が0.65-0.80カナダドル、07年は0.90カナダドルと予想する。輸送能力が2けた増となる一方、燃料を除いたコストはわずかな増加にすぎないことが、利益を押し上げるとしている。同氏はウエストジェット株を保有しておらず、メリルは同社とは取引関係にない。

ウエストジェットは、規制緩和が進んでいるカナダになぜサウスウエストのような航空会社がないのかを疑問に思った4人のカルガリー在住ビジネスマンが、1994年に創立した。

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