三井住友銀、米で業務改善命令 資金洗浄監視に不備

米連邦準備制度理事会(FRB)など米金融監督当局は24日、三井住友銀行に対して、ニューヨーク支店の送金業務でマネーロンダリング(資金洗浄)監視に不備があるとして業務改善命令を下した。昨年12月に三菱東京UFJ銀行がニューヨーク支店の資金洗浄監視の不備で行政処分を受けたばかり。国際業務拡大を急ぐメガバンクが米国の対テロ規制への対応に乗り遅れている実態が浮き彫りになった。

 三井住友銀は同支店が行う海外送金業務で、資金洗浄監視に関する法令順守に複数の欠陥を指摘された。

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 ■海外戦略見直しも

 三井住友銀行が米金融監督当局から処分を受けたのは、米国業務が日系企業中心で「資金洗浄が生じる可能性が低い」として、米国内の規制への対応が後手に回ったことが要因だ。

 米国では金融機関に対し、資金洗浄の監視体制の強化を厳格に求めており、三井住友銀に意識に甘さがあったことは否めない。昨年10月に公的資金を完済し、国際業務の拡大を視野に入れる中、資金洗浄問題に対する認識を“世界基準”に引き上げる必要に迫られそうだ。


 米当局が、相次ぎ邦銀に対する業務改善命令を出したのは、テロの温床ともされる国際的な資金の流れに対する危険性を、邦銀が十分に認識していないとのいらだちが背景にある。

 2001年の米中枢同時テロ以降、米国はテロとの関連が疑われる取引の監視を強化している。日本のメガバンクに相次ぎ処分を科し、異例ともいえる公表に踏み切ることで、国際テロと関連する不法な資金移動を絶つ取り組みを一段と促す狙いがあるとみられる。

 業務改善命令を受けたことで、三井住友銀は法令順守の強化策や、資金洗浄の疑いがある取引や顧客の監視体制の改善策などをまとめて、米当局に提出。担当行員の訓練、顧客の口座・資金移動の監視手順などの改善につなげる考えだ。

 三井住友銀は米国内5拠点で業務を展開。今回の処分は内部管理の改善などに止まり、業務に大きな影響はないものとみられる。ただ、三菱東京UFJ銀行を含む日本のメガバンクに下された処分を日本の銀行関係者は重く受け止める必要がある。メガバンクの海外展開に遅れが生じれば、邦銀全体が海外戦略の見直しを迫られることにもなりかねないからだ。

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