英蘭系メジャー(国際石油資本)、ロイヤル・ダッチ・シェルは29日、米カリフォルニア州の精製施設やガソリン小売り網を米石油精製テソロに売却すると発表した。売却額は16億3000万ドル(約1970億円)に達する見通し。シェルは精製施設の売却で石油下流事業を合理化する。
両社の発表によると、売却するのは同州・ウィルミントンの精製施設と製品ターミナル、ロサンゼルスやサンディエゴなど同州南部の約250カ所のガソリン販売店。精製施設の処理能力は日量約9万7500バレル。ガソリン販売店はシェルブランドが維持される。売却手続きは今年4~6月に完了する予定だ。
シェルは下流事業の合理化などによる経営基盤強化を進めており、フランスやドミニカの精製施設の売却も決めている。
一方、テソロは精製施設の買収により、原油供給や米西海岸における物流面で、同州にある既存施設との相乗効果を狙う。ロイター通信によると、同社は信頼性向上や能力増強、排出規制への対応を狙いに、今後5年間で11億ドル以上を買収する精製施設に投資する計画だ。
報道によると、石油精製事業は過去2年、利幅が安定していたが、英BPや米シェブロンなどのメジャーも事業規模の縮小を進めており、「精製の黄金時代」が終わりつつあるとの分析も出ている。