WSJ-シティグループ、赤い傘のロゴをセントポールに売却で合意

米シティグループ(NYSE:C)は13日、世界規模のブランド再構築の一環として、これまで使用してきた赤い傘のロゴを損害保険大手セントポール・トラベラーズ(NYSE:STA)に売却することで合意したと発表した。

2004年にセントポールと合併する前のトラベラーズは、1800年代後半から傘のロゴを象徴としていた。セントポールがシティからトラベラーズを164億ドルで買収した際、独特の傘のロゴは買収対象に含まれていなかった。今回の合意により、傘のロゴはトラベラーズの下に返ることになる。

またセントポール・トラベラーズは、社名を「トラベラーズ」に変更し、ティッカーシンボルも現行の「STA」から「TRV」に変わる予定であると発表した。傘のロゴは再び世界の営業活動で使用する。これらの変更は規制当局の承認が必要で、3月中旬までには結論が出ると同社は見込んでいる。

シティによるロゴ売却についての合意条件は明らかになっていない。だがシティによると、ロゴ売却による収入は「新たな統一ブランドを浸透させるための経費を相殺できる見通し」だという。

かつて青い波形の商標を使用していたシティは1998年、当時のトラベラーズ・グループとの合併に伴い、傘のロゴを取得した。サンフォード・ワイル氏がトラベラーズの最高経営責任者(CEO)となって大きな影響力を発揮したころのことだった。その後ワイル氏はシティの会長兼CEOを務めた。ここ数年、シティ内部から、この傘のロゴはトラベラーズや保険業全般のイメージが強すぎるとして使用に反対する声が上がっていた。また、広範な金融サービスを手掛ける企業のロゴとしては守備範囲が非常にせまいイメージを与えるとの声が多かった。

そこで、シティは今後、すべての事業のブランド名を「シティ」に統一し、小文字の「citi」の上に赤い弧を描くロゴを使用する。このロゴはすでに一部の事業所で使用している。新たなブランド戦略では、投資銀行事業やプライベートバンキング事業など高所得層向けの事業には「citi」の文字を銀色に、また中核の個人向け事業には文字を青色にする。こうした新たなロゴ設定については、英広告大手WPPグループ(Nasdaq:WPPGY)のランドーが助言した。

シティグループとセントポール・トラベラーズが実施した調査によると、消費者は赤い傘のロゴからトラベラーズの印象を強く受けている。赤い傘のロゴからシティグループを連想する消費者は「非常に少なかった」という。

ニューヨークに本拠を置くブランディング専門コンサルティング会社コアブランドのマネジングディレクター兼パートナー、カール・バーンハート氏は「シティグループのロゴには根拠がなかった。そのため混乱を引き起こす恐れが強く、05年にトラベラーズの保険事業を売却した後は特にそうだった。新たなロゴの赤いアーチには、消費者に何らかの意味を結びつけてもらえるよう、シティは努力する必要がある」と指摘した。

セントポール・トラベラーズのジェイ・フィッシュマンCEOには、もう1つ取得したいものがある。ニューヨークのシティグループ投資銀行部門のビルの前にある、高さ16フィートの赤い傘のオブジェだ。同氏はこれの買収も検討しているという。

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