ニッセイ同和損保、新サービス 大規模商業施設・イベント会場災害予測

避難リスク診断

 ニッセイ同和損害保険は、大規模商業施設やイベント会場向けに災害が起きた際、客の避難状況を予測するコンサルティングサービス「避難リスク診断サービス」の提供を今月から始める。シミュレーションソフトによる詳細な被害予測に基づき、現実に近い歩行者の動きまで予測できる。施設やイベント会場は、最適な避難経路を確保するようレイアウト変更などを図ることで、危機管理が充実できる。

 新サービスは、英レジオン社が開発した歩行者の動きを予測するシミュレーションソフト「レジオン・スタジオ」を利用する。同ソフトは施設の構造や、利用者の年齢、性別といった属性をあらかじめ入力し、現実に近い避難状況をシミュレーションする。英国ではロンドン消防局が避難診断に採用しているほか、欧州では仏ワールド・カップのスタジアムでも利用されているという。

 損保会社は危機管理支援サービスの一環として、避難リスク診断を手掛けているが、具体的なシミュレーションなどは行わず、これまで培ってきたノウハウに頼っていた。

 シミュレーションソフトを使うことで、施設利用者の人数を変更したり、障害物を移動したりさまざまな状況を想定した診断が可能になる。これまでのノウハウと組み合わせることで、より効果的な安全対策がアドバイスできるという。

 サービスは、施設や利用者の状況を調査した上でシミュレーションを行い、浮かび上がった問題点を洗い出して改善策を提案する。コンサルティング費用は、施設の規模などによって異なるが、100万~1000万円程度という。年間10~20件の受注を目指す。

 リスクマネジメント業務部の田中一吉担当部長は「火災が起きた際に適切な避難経路が確保されていないと、企業に賠償責任が生じる。シミュレーションで現実的な問題点を把握すれば、改善を実行する動機付けになる」と話している。

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