大和ハウス工業は2日、業績が悪化している電力小売り会社のエネサーブを買収すると発表した。エネサーブが実施する第3者割当増資を引き受けるとともに、エネサーブに対してTOB(株式の公開買い付け)を実施する。買収額は約96億円。
大和ハウスは、エネサーブの発行する新株1400万株を約68億円で取得する。さらに買い付け価格1株368円で発行済み株式の約19%にあたる約755万株の取得を目指す。取得額は約28億円。TOBの期間は今月7日から来月11日まで。
第三者割当増資とTOBにより、大和ハウスの持ち株比率は約52%になる。エネサーブは東証1部、大証ヘラクレス上場は維持し、深尾勲社長も留任する。
エネサーブは、主力のオンサイト発電事業が原油高の影響で業績が悪化、昨年8月に同事業からの撤退することを発表。電力設備のメンテナンス事業などに特化するとともに、今年2月には約240人の希望退職者を募るなどのリストラ策を進めてきた。
しかし、2007年3月期の経常損失が約181億円になる見通し。今後も業績回復が見込めず「今後の自主再建が難しいと判断」(深尾社長)し、大和ハウスグループに支援を要請してきた。
大和ハウスは買収を機に、エネサーブのもつ電気設備の保守点検ノウハウなどを活用し、エネルギー事業子会社「大和エネルギー」(大阪市北区)とのシナジー(相乗)効果でエネルギー事業を強化する。
同日、大阪証券取引所(大阪市中央区)で記者会見した大和ハウス工業の樋口武男会長は「将来的にはエネサーブと大和エネルギーの合併も検討している」と述べた。