医療保険などの「第三分野」商品で多額の保険金不払いが発覚した東京海上日動火災保険と日本興亜損害保険は2日、金融庁の業務停止の行政処分に従い、すべての代理店で第三分野商品の販売を一斉に停止した。停止期間は、7月1日までの3カ月間。
販売停止対象となるのは、医療保険や介護保険、がん保険、所得補償保険など第三分野の全商品。業務停止期間中は、新規の加入や加入に関する相談をすることができなくなる。満期を迎えた契約の更新のほか、保険金の支払いや支払いに関する問い合わせ、解約などには通常通り応じるが、補償内容の上乗せはできない。
両社では、前日までに代理店から商品パンフレットや契約書類などの撤去を実施。東京海上日動では2日、代理店内に第三分野商品の販売停止を顧客に知らせるポスターを掲示した。
代理店に対して停止期間中の業務マニュアルを配布するなどの準備を進めたため、販売停止初日にも目立った混乱はなかったという。
業務停止による顧客への影響について、日本興亜損保では「新規に加入したお客さまには大変な不便をかけることになるが、既契約者に対しては大きな迷惑をかけないような対応となっている」(広報部)としている。業績に与える影響としては、東京海上日動が前年同期の実績に比べて、保険料収入ベース(契約更改分を含む)で、約60億円程度の減収になるとみている。
東京海上の石原邦夫社長は同日、社内に向けて「今回の処分を厳粛かつ真摯(しんし)に受け止め再発防止策をこの期間中に徹底的に実行する」とのメッセージを送り、信頼回復への取り組みを訴えた。