日興コーディアルの「変額年金保険」 JTBとのコラボが再始動

日興コーディアルグループ傘下の日興コーディアル証券は6月から、旅行代理店最大手のJTBグループと共同で、団塊の世代をターゲットにした「変額年金保険」の販売を本格的に展開する。両社は昨年4月に「旅行資金を変額年金でためよう」をキャッチフレーズに旅行需要の掘り起こしと変額年金拡大を狙って提携したが、12月に日興の利益水増し問題が発覚し計画が頓挫していた。

 米金融大手、シティグループによる日興コーディアルグループへのTOB(株式公開買い付け)が成立。シティ傘下で再生を目指す態勢が整ったことを受け、JTBとのコラボレーションを再始動することにした。

 日興とJTB傘下の人材コンサルティング会社「JTBモチベーションズ」(JTBM、東京都港区)では、6月下旬に東京駅周辺のホテルを会場に旅行と変額年金を組み合わせたセミナーを開催する。日興グループの法人取引先の中高年社員を中心に募集し、100人程度集めたい考えだ。

 セミナーではJTBの子会社が発行する旅行雑誌「るるぶ」の女性元編集長による講演などを予定している。

 日興とJTBMは提携以降、JTB支店での変額年金の勉強会の開催など共同販促を検討していたが、不祥事の影響で、販促用パンフレットをJTB支店に配布する程度の協力にとどまっていた。

 変額年金は、投資信託を組み入れた投資型年金。株式相場の影響を受けるリスクもあるが、通常の保険商品より高い利回りが期待できる。生命保険会社の商品を仕入れ、銀行や証券会社も積極的に販売している。

 変額年金の市場規模は昨年9月末段階で12兆7000億円。団塊の世代の退職金の運用先の一つとして期待されており、2010年には30兆~50兆円にまで膨らむとの予測もある。

 日興は変額年金販売に00年12月に証券会社として初めて参入した。06年度末までの累計販売額は6036億円で、3大証券では2位。ただ、後発で1位の野村証券は1兆円を超えており、大きく差を付けられている。日興では全国に営業拠点を持ち、旅行需要が期待できる団塊の世代との接点も多いJTBとのコラボを軌道に乗せ、野村を追撃する考えだ。

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【用語解説】変額年金保険

 契約時点で受け取る年金額が決まっておらず、運用成績次第で決まる投資タイプの年金。投資信託を運用先に組み込み、株式や債券などの有価証券に投資しするため、高い利回りが期待できる一方、元本割れのリスクもある。契約者が組み入れる投信を選ぶなど、支持を行うのも特徴。

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