投信・保険窓販に社内資格 三井住友、りそな銀 顧客重視を徹底
三井住友銀行とりそな銀行は、投資信託や保険の「銀行窓口販売」を担当する行員に独自の社内資格の取得を義務づける制度をそれぞれ導入する。顧客保護を強化する金融商品取引法が9月30日に施行されることに対応し、担当者の商品や法律に関する知識を深め、顧客重視の販売を徹底するのが狙い。金商法施行以後は、社内資格を持たない行員は、金融商品を販売できないようにする。
銀行業界は「貯蓄から投資へ」の流れが加速するなか、投信などの窓販に力を入れているが、コンプライアンス(法令順守)体制の一段の強化が求められており、他行でも同様の動きが広がりそうだ。
≪金商法に対応≫
三井住友では5月以降、約1万人の担当者を対象に商品知識や金商法に関する研修を実施しており、8月中に資格取得のための試験を行う予定だ。
資格は、投資信託や外貨預金などを扱うものと保険商品を扱うものの2種類。試験に合格しないと、窓口で商品を販売できないようにする。
これまでも顧客にリスクや損失の可能性に関する説明を徹底していたが、より厳格化する。同行では「法律の趣旨や背景についても理解を進め、ルール順守の徹底を図る」(金融商品コンプライアンス室)と、狙いを説明している。
りそなも、約1万人の担当者を対象に導入。(1)投資信託や外貨預金(2)一般の保険商品(3)変額年金保険(4)デリバティブ(金融派生商品)-の4種類の資格を設ける。
社内研修を実施した上で、10月に全担当者が試験を受ける予定だ。すべての商品を扱うには、4つの資格を取得する必要がある。
≪法令順守強化≫
投信や保険の窓販を担当するには、商品ごとに「証券外務員」などの公的な資格を取得する必要がある。三井住友とりそなの両行では、公的な資格に加え社内資格の取得を課すことで、コンプライアンスの徹底につなげたい考えだ。
金商法では、想定される損失の額も提示するなど、元本割れのリスクをよりきめ細かく説明することが義務づけられる。また、商品によっては、顧客がリスクなどについて理解したことを確認する文書を作成してもらう必要もあり、販売ルールが一段と厳格化される。各行とも手数料収入が得られる投信や保険の窓販を新たな収益源と位置づけており、金商法に対応した販売体制の整備が課題となっている。
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【用語解説】金融商品取引法
金融サービス取引の基本法で2006年6月に成立。今年9月30日に完全施行される。商品パンフレットのリスク情報の文字を大きく明瞭(めいりょう)に表示することが義務付けられるなど、一般個人の顧客や投資家保護を強化しているのが特徴。一方で、投資家を一般個人のアマと、機関投資家などプロに分類し、プロに対しては、取引の機動性や利便性を向上させるため、規制を緩和している。