大和証券SMBC アジアで人員2割増強 現地企業の日本上場も後押し

大和証券SMBCは、豪州を含むアジア地域の拠点の人員を今後3~5年かけて2割増強し、今年3月末の450人から550人体制に拡大する。10月にベトナムに駐在員事務所を開設するほか、香港やシンガポール、北京、上海を中心に人員を重点的に配置する。急成長するアジアでは、株式市場の活況が続いているほか、現地企業の株式公開(IPO)が活発化しており、ビジネスチャンスの増大が期待できると判断した。

 同社では、今月8日に中国本土企業としては初めて東証1部に上場した環境保全会社のIPO主幹事を獲得しており、アジアのネットワーク強化で、日本への上場誘致も積極的に展開したい考えだ。

 現在のアジア拠点は10カ所。内訳は、香港、シンガポール、豪州のメルボルン、マニラ、台北の5カ所に現地法人を開設。北京、インドのムンバイ、バンコクの3カ所の駐在員事務所のほか、上海に現地証券会社との合弁会社「海際(かいさい)大和証券」、ソウルには支店がある。

 新拠点では10月をめどにハノイに駐在員事務所を開くほか、インドネシアでも拠点開設に向け経営企画部が事前調査を始めている。人員増強は、まず中核拠点の香港、シンガポールを中心に行い、その後、北京、上海の中国本土拠点に注力する方針だ。すでに香港では、7月までに従来の年間採用数に匹敵する10人程度を現地で採用し140人体制に増強した。

 人員増強に合わせ、現地の情報収集などに業務が限定される駐在事務所を、証券会社としての営業が可能な現地法人に格上げしていく。まずは今秋にムンバイの事務所を現地法人化するほか、「残りの事務所も現地法人化の可能性を探っていく」(経営企画部)としている。

 各アジアの拠点では、現地企業のIPO業務のほか、現地の機関投資家の株式売買の仲介業務の開拓を進める。

 また、東証1部に上場した中国本土企業のチャイナ・ボーチー・エンバイロメンタル・ソリューションズ・テクノロジー(中国博奇、北京市)は、北京の駐在員事務所が東京本社への橋渡し役を担い、主幹事を獲得した。中国博奇では「環境先進国の日本企業と技術協力できる」と上場に期待を寄せている。東証は中国を中心とした外国企業の誘致を積極化しており、大和証券SMBCとしても、アジア企業の日本上場ニーズは高いとみている。

 同社の吉留真社長は「アジア市場に積極的に打って出る」としており、「海外に強い大和」のブランドを構築する考えだ。

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