郵政民営化で簡易保険事業を引き継いだかんぽ生命保険は25日、がんにかかった契約者に給付金を支払う「がん保険」分野への参入を検討していることを明らかにした。郵政民営化委員会(田中直毅委員長)や政府の認可を得た上で、早ければ株式を上場する2010~11年度までに販売に乗り出す方針。
かんぽ生命は、日本郵政グループの経営方針となる「実施計画」で医療保険などからなる第3分野への参入検討を表明していたが、具体的な商品について明らかにしたのは初めて。既契約者などからの要望が強かったことに加えて、同社が取り扱っている既存の医療特約の中でがん保障が手薄なことから、単品商品の販売を検討しているという。
商品は自主開発か生保他社からの調達のいずれかの手段で提供する考え。今後は、契約事務や査定など引き受け体制の整備を進め、できるだけ早い時期に郵政民営化委員会へ認可申請する方針。
2007年3月期の簡易保険事業の新規契約件数は、前期比20・6%減の約238万件と直近5年間で最大の下落率を記録した。このため、同事業は減収が続いている。かんぽ生命では、生存中の保障を求めるニーズの高まりを受けて販売が伸びているがん保険の販売をテコに事業環境の好転を目指す。